おまけ
別に新情報という訳ではないのだが、"Designing for Lifestyle PCs: All In One, Ultra Small Form Factors and Tiny Form Factors"というセッションの内容が非常に興味深かったのでご紹介する(Photo35~37)。ご存知の通りMini-ITXという規格はVIA Technologiesが2002年に提唱を始めたもので、それもあってかIntelは長らくこの規格を無視してきた。2008年には市場の勢いにおされ、IntelもMini-ITX準拠の製品を出すに到るが、当初製品ページのForm Factorには"micro-ATX compatible"としか書いてなかった程だ(現在は"Mini-ITX/micro-ATX compatible"に変更されている)。それが今では「SFF向けのMini-ITXの市場は健全であり、成長を続けている」とまで言い出すほどに、状況は変わったという事である。
Photo35: http://www.intel.com/go/miniITX/なんていうURLが用意されていた事そのものにビックリ。 |
Photo36: まぁEMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)は判らなくもないが、NAR(北米)の伸び率が大きいのはちょっと意外だった。もっともSmall Form Factor向けの安いボードは大抵がMini-ITXであることを考えると意外ではないのかもしれないが。 |
もっとも穿った目で見ると、これまでIntelはややもすれば独善的に、自社が絡まない標準規格を(Mini-ITXに限らず)なかなか認めない傾向があり、それがゆえに競合メーカーがそこにつけこむ形でシェアを確保できていた事も多かった。ところがこうした形で素直に自社の絡まない標準規格を認め、そこに製品を投入してくるというのは、競合ベンダーから見ればむしろ怖い状況とも言える。そういう意味で、これは非常に興味深い変化であると筆者には感じられた。