機能面での改良のポイントは、動画モードを強化したこと。動画のファイル形式や記録サイズは同じだが、フレームレートが向上し、動きをより滑らかに記録できるようになった。具体的には、フルHDでは30pと24pを選択でき、HDとSDは60pとなる(NTSCの場合)。また音声は、内蔵マイクによるモノラル録音のほか、外部ステレオマイクの利用が可能になった。

新機能としては、センサーの中央部分のみを使用することで約7倍の望遠効果を得る「動画クロップ」を搭載。記録サイズはSD(640×480)に限定されるが、望遠撮影を手軽に楽しめるユニークな仕掛けだ。

動画記録サイズの選択メニュー。動画クロップを含め、5種類の記録サイズから選択できる

動画の撮影メニューでは、露出のオート/マニュアル、AFモード、グリッドなどを設定できる

凝った動画を撮りたい人にとっては、オート露出に加え、動画撮影時のマニュアル露出に対応したことがうれしいポイントだ。ISO感度のマニュアル設定もできる。たとえば、暗いシーンをむやみに明るくせず、見た目に近い暗さのままで撮りたいケースなどで役立つだろう。

動画
1920×1080/30pのフルHDモードで撮影。レンズは望遠ズーム「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」を使用

動画およびライブビュー撮影時のAFは、これまで同様、コントラストAFが働く「ライブモード」と「顔優先ライブモード」、位相差検出AFが働く「クイックモード」の3方式から選べる。動画の撮影中にAFを追従させることは不可能ではないが、AF駆動音が録音されるし、AFの追従が滑らかではないので、ピントは録画前に合わせておくのがいい。この点は従来機と同じだ。AFの作動ついては、従来のAEロックボタンからシャッターボタンの半押しへと変更された。

動画
動画クロップモードで撮影。レンズは標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」を使用

静止画関連では、ISOオートの上限をISO400~6400の範囲でユーザー設定できるようになったことが大きなポイントといえる。そのほかには、露出補正の幅が±2段から±5段に広がったことや、63分割デュアルレイヤー測光センサーの搭載、クイック設定ボタンの新設なども改良点として挙げられる。…つづきを読む

自動アップするISO感度の上限をユーザー設定できるようになった

SD/SDHCに加え、SDXCカードに新対応。バッテリーは新型でCIPA準拠の寿命は約440枚