米AMDは11月11日(現地時間)、アナリストを集めての2009 Financial Analyst Dayを開催し、ここで2011年までの製品ロードマップやBulldozer/Bobcatコアのディテール、更にFusionに関しての言及を行うなど、大バーゲンともいえる盛りだくさんの内容を公開した。

翌11月12日(現地時間)には既報の通り、Intelとの訴訟が和解したことを報じるプレスリリースがあり、Intelは12.5億ドルをAMDに支払うといった話が出てきており、これも当然絡めて考えるべき内容である。

11日の発言者は同社CEOのDirk Meyer氏を始めとする5人のExectiveが先ず全体の総括を行い、ついでServer Platform/Client Platform/Accelerated Processing Units/GLOBALFOUNDARIESという4つのテーマについてのBreakout Sessionが入り、合計ではほぼ7時間(途中休憩も挟んでいるので、トータルでは8時間近く)に及んだ。さすがにこれを発言者別に紹介すると分量が幾らあっても足りない上に重複した内容も多いので、テーマ別にまとめてご紹介したい。

Fusion

直近におけるAMDのFusionはこちらを指すことが多いが、今回のテーマはCPUとGPUの融合という、もともとのFusion。今回、32nm世代のFusionが開発中であることが明確にされた(Photo01)。以前は、例えばCPUのダイとGPUのダイをMCMの形でワンチップにした、丁度IntelのClarkdaleに近い構造になるなどと噂されていた事もあったが、そうではなくCPUとGPUのIPに、Fusion用のMemory Controller(と恐らくはBus I/F)を組み合わせる形になることが示されている(Photo02)。もっともこれは第1ステップであって、将来はよりCPUコアとGPUコアが密結合する形になることを目指している、という説明がなされた(Photo03)。

Photo01: ちなみに質疑応答では32nm SOIを使って製造すること(つまりBulkではない)と、2010年の前半には最初のSampleが出てくる予定、などが明らかにされた。

Photo02: といっても最初の実装ではあくまでもCPUブロックとGPUブロックはそれほど融合していないので、実際にはNorthBridge(というか、GPUを接続するためのPCIe Root Complex機能)を搭載する形になると思われる。

Photo03: 図中に出てくるLIanoの詳細は今回未公開。