CEATEC会場に出展しているアンテナメーカーのブースでは、大きなスペースを割いて、新モデルの平面アンテナが展示されている。
まず、日本アンテナブース。同ブースは、会場内でも、家電/AV機器メーカーの多いデジタルネットワークステージではなく、デバイスメーカーなどの多い電子部品・デバイス&装置ステージのほうに出展している。ブースの展示内容の多くは、業務用無線機器や、ホールなどの照明器具の無線制御システムといった、我々エンドユーザーには直接関係してこない製品だ。唯一関連しているのが、地デジ用のアンテナ。同社では、昨年までは八木アンテナをメインとして展示していたのだが、今年は、室内やベランダなどに設置可能な平面アンテナをメインとしている。なかでも一押しの製品は「UDF80」。同製品は13素子の八木アンテナ相当の利得(6.0~8.0dB)を持つ平面アンテナで、強~中電界地域向けだ。室内に設置しても違和感のないデザインが採用されており、2008年グッドデザイ賞を受賞している。
デザイン面で目を引くのは、マスプロ電工の「SKYWALLIE」。同製品は壁面やベランダなどに取り付け可能なスリムな平面アンテナで、14素子相当の利得(5.5~8.5dB)を持つ。すでに、今年の4月に発売されているのだが、会場には、このカラーバリエーションモデルが参考出展されている。室内アンテナや平面アンテナというと、白や黒といった無難なカラーのものが多いのだが、展示されているSKYWALLIEは、ブラウン/ブルー/シルバー/クリームといった、あまりアンテナには使用されないカラーリングが施されている。壁面に設置した際に違和感のないデザインということなのだそうだが、同社によると、来場者の反応もよく、近いうちに製品化を目指したいとのことだ。どのような色のモデルを発売するのかはまだ決めていないとのことだが、ブラウンなどは、比較的マッチする家も多いのではないだろうか。
平面アンテナの性能を追求しているのが、DXアンテナ。同社ブースには、平面アンテナとしては最高の感度を持つ「UAH800」が展示されている。同製品は、八木アンテナ20素子相当の利得(7.5~9.5dB)を持ち、一般の平面アンテナが強電界からせいぜい中電界に対応しているのたいして、弱電界でも使用可能となっている。なお、この利得は、ブースターなどを利用しているというわけではなく、あくまでもアンテナ本体のみで実現しているものだ。壁面/ベランダ/室内のいずれにも設置可能で、壁面に設置した際には、12cmしか突出しない薄型となっている。また、同社では、地デジ用のブースター「U20LC1B」も展示。防水タイプのF型コネクタのような本体にブースターが組み込まれており、余分なスペースを必要とせずに、20dBの感度を稼ぐことが可能となっている。これらにより、地上デジタル放送受信時のブロックノイズの発生を大幅に抑えることが可能になるとのことだ。なお、両製品とも発売は10月19日を予定しており。価格はオープン。市場価格は、UAH800が1万円前後、U20L1CBが6,500円前後と予想される。