Analog Devices(ADI)は、マルチキャリア・ワイヤレス通信機器およびブロードバンド通信機器向けにデュアルチャネル16ビットD/Aコンバータ(DAC)「AD9122」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、1,000個受注時の単価は34.95ドルとなっている。

デュアルチャネル16ビットD/Aコンバータ「AD9122」

同製品のLVDSインタフェースは、8ワードのFIFOメモリの最大サンプリング・データ入力速度1.2GSps、DAC1個あたり600MSpsをサポートしている。また、デジタル・プリディストーション(DPD)送信器アーキテクチャにおいて、最高400MHzまでの信号帯域幅にも対応する。データインタフェースはワード、バイト、ニブル単位の負荷をサポートしているため、システムの設計者は低データレートでは、入力ピン数を減らして基板面積、消費電力、コストを節減することが可能となる。

また、低ジッタで低位相ノイズを実現する改良型のオンチップPLLを内蔵。これにより同製品は、DAC出力周波数150MHzで動作し、シングルキャリアWCDMAアプリケーション向けに、76dBのACLR(隣接チャネル漏れ率)を提供することが可能となる。加えて、外部PLLを用いることで、83dBcのACLRを実現することも可能だ。

加えて、インターポレーション・ファクタ2、4、8を選択できる集積インターポレーション・フィルタを内蔵したほか、32ビットNCO(数値制御発振器)も集積しているが、従来世代品のDACと比べ50%の小型化を実現している。