米AMDは、台湾・台北市で開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2009において3日(現地時間)、Microsoft DirectX 11に世界で初めて対応したというグラフィックス・プロセッサの動作デモンストレーションを公開した。

公開されたTSMC 40nm製造/DirectX 11対応GPUのシリコンウェハ

あわせて、TSMCの40nmプロセスで製造された、DirectX 11対応グラフィックス・プロセッサのファーストシリコンの実物も披露されている。米AMDの説明によれば、2009年末には実際のGPU製品が登場する予定とのこと。

デモンストレーションでは、同グラフィックス・プロセッサとDirectX 11による新たな機能である「tessellation」(ポリゴンをあるメソッドに従って分割する仕組み)や、「compute shader」(MicrosoftのGPGPUソリューション)などのサポートによる、コンピューティング・エクスペリエンスの向上が主にアピールされている。

また、米AMDのProducts Group担当Senior Vice PresidentのRick Bergman氏は「AMDには、先進機能の提供でDirectXの屋台骨を支えてきた、長い実績がある」と述べている。例えば上記のtessellationやcompute shaderなどは、これまでのAMD GPUが先駆けて実現してきた機能とされる。DirectX 11が、開発の過程でAMDのグラフィックス技術の影響を大きく受けていることが強調されている。