イー・アクセスは14日、2009年3月期(2008年4月1日～2009年3月31日)の連結決算について発表した。売上高は前期比39.8%増の944億6,700万円、営業利益は同135.7%増の167億1,200万円だった。経常損益は25億9,000万円の赤字、純損益も98億4,900万円の赤字だった。

売上高の増加は、デバイス事業におけるイー・モバイルへの端末販売台数が増加したことや、新たに連結子会社となったアッカ・ネットワークスの2008年9月1日から2009年3月31日までの売上高が加わったことが貢献。

営業利益については、デバイス事業と基幹ネットワーク事業の黒字化に加え、アッカ・ネットワークスの営業利益が加わったこと、固定資産の耐用年数見直しによる減価償却費の減少などにより、過去最高の167億1,200万円となった。

事業別に見ると、ネットワーク事業については、前期赤字だった基幹ネットワーク網サービスが黒字化したことなどにより、営業利益が前期比33億1,100万円増の155億8,200万円。

デバイス事業は、端末供給先であるイー・モバイルの契約者数が順調に増加したことから売上高が増加。また、ネットブックとデータカードのセット販売の好評を受け、最大下り通信速度7.2MbpsサービスのUSBタイプのラインナップを充実させるとともに、上り速度の高速化に対応したUSBタイプやデータカードの販売を開始するなどした。これらの結果、同事業の営業利益は、前年同期比21億8,500万円増の11億3,000万円となった。

純損益については、前年同期にイー・モバイル株式の売却益46億4,100万円を計上したことによる特別利益の減少、アッカ・ネットワークスとの統合関連費用や固定資産除却損計上などによる特別損失の増加により、前年同期比34億9,700万円の損失拡大となった。

2010年3月期の連結業績について同社では、「ネットワーク事業においてADSL契約者数の純減数の改善により売上高の減少が緩やかになるものの、デバイス事業において端末の供給先であるイー・モバイルの契約数の増加が単価の低いデータカード中心となる」とし、売上高は前期比114億6,700万円減の830億円と予想。

また、営業利益は前期比8,800万円増の168億円、経常利益については、「持分法による投資損益として反映されるイー・モバイルの経営成績が契約者数の増加に伴い改善する」とし、100億円の黒字になると予想している。