NECエレクトロニクスは4月22日、LED照明や家庭用電気調理器具、充電器などの各種システム向け8ビット汎用フラッシュメモリ内蔵マイコン(オールフラッシュマイコン)「μPD78F8024/8025」を製品化、即日サンプル出荷を開始したことを発表した。サンプル価格は2品種とも500円/個となっており、量産規模は本年5月より月産40万個で順次開始、2010年度には2品種合計で月産400万個を計画しているという。

2製品ともに同社の8ビットマイコン「78K0/KB2」と4チャネルの定電流ドライバ機能を平面状上に並べて1つのパッケージに封入している。これにより、2チップによる実装と比べ、実装面積を10%程度削減することが可能となる。

また、I2CやUARTなどの各種通信インタフェースを内蔵しているほか、10ビットA/Dコンバータを内蔵しているため、温度や明るさを検知するセンサ入力が可能であり、きめ細かな電力制御が可能となっている。加えて、マイコンの内蔵ROMであるフラッシュメモリを用いることで、システムの状態の記録や制御パラメータの保持を行うことも可能となっている。

さらに、電流を設定値に保つ役割を担う定電流制御回路や過電流などから回路を保護する各種回路を内蔵しているため、効率、信頼性の高い定電流制御が可能となるほか、定電流ドライバ機能のモード端子の設定を選択するだけで昇圧方式と降圧方式、どちらの変更にも変更が可能であり、システム構成の変更時に柔軟に対応することが可能となる。

なお、同社では、今後、製品の拡充のほか、評価ボードの提供や拡販基盤の整備などを図っていくことを計画している。