発表された新型プリンタ。右が「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」、左が「HP Officejet Pro 8000」

日本ヒューレット・パッカードは13日、ビジネス向けインクジェット複合機およびプリンタの新機種として、「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」「HP Officejet 6500 Wireless All-in-One」「HP Officejet 6500 All-in-One」「HP Officejet Pro 8000」の4機種を発表した。

「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」は、HP Directplus価格39,900円で24日に発売。「HP Officejet 6500 Wireless All-in-One」は21,840円で5月下旬発売。「HP Officejet Pro 8000」は19,950円で24日発売。HP Directplus専用モデル「HP Officejet 6500 All-in-One」は16,800円で24日発売となっている。

日本ヒューレット・パッカード 執行役員 イメージング・プリンティング事業統括 挽野元氏。HPのプリンタがコスト削減に貢献することを説明

発表会場では、日本ヒューレット・パッカード 執行役員 イメージング・プリンティング事業統括 挽野元氏がプリンティング事業の戦略を説明した。

先行き不透明な経済状況で、売り上げを上げるのは難しい。そこで、運用経費の削減が重要になってくる。その中でHPができることのひとつが印刷コストの削減。ガートナーの試算では、企業が印刷物にかけるコストは収益の1%~3%(ガートナーレポート「Reducing Paper Consumption Will Drive Down Costs and Improve Workflows」 2008年12月22日)となっている。HP Managed Print Serviceを使えば、コストを可視化し無駄をなくせると解説。コスト削減のキーポイントとなるのが、(1)ハードウェア資産を設備から経費扱いへのシフト、(2)運用経費/用紙/エネルギーの削減、(3)低コスト&省エネルギーのプリンターへのシフトの3点。低消費電力の新HP Officejet Proがこれら導入コスト、ランニングコストを削減できるとした。

日本ヒューレット・パッカード イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューションビジネス本部 本部長 竹田芳浩氏

続いて、日本ヒューレット・パッカード イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューションビジネス本部 本部長 竹田芳浩氏がコスト削減について解説を行った。

顧客企業は、新HP Officejet Proを導入することで、スケールメリットを活かしたその低価格によってまず導入コストを低減化でき、さらには大容量インクによってランニングコストを、同時にシンプルな機構のインクジェットで消費電力を削減できると説明。詳細を見ると、導入コストは10万円を超える同等性能のカラーレーザー複合機に比べ約50%以下。ランニングコストは約6.6円/枚と、カラーレーザーの約15円/枚や家庭用インクジェットの約9.6円/枚(業界の平均的なランニングコスト)に比べても、大幅に削減可能。消費電力は家庭向けADF付きインクジェットとほぼ同等で、カラーレーザー複合機の約50%となっている。このように、HP Officejetシリーズは大幅なコスト削減が可能になるとした。

さらに黒インクを1本プレゼントするキャンペーンを展開(キャンペーン期間:4月24日~6月22日)。海外で好評な、複数台導入を行う企業を対象とした初期導入費0円プログラムを日本でも導入予定。今後、新製品の投入、チャンネル展開の強化により、2008年上期に比べ、2009年下期は約2倍の販売台数を目指すとした。

導入コストは、同機能程度の低価格カラーレーザー複合機と比較して約50%

新製品や販促プログラムの投入で、販売台数の大幅増を目指す

日本ヒューレット・パッカード イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューションビジネス本部 コンシューマ・マーケティング部 部長 徳永信幸氏

最後に、日本ヒューレット・パッカード イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューションビジネス本部 コンシューマ・マーケティング部 部長 徳永信幸氏が新製品を紹介した。

「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」は高速・低ランニングコストのFAX付き複合機、「HP Officejet 6500 Wireless All-in-One」は高機能FAX付き複合機、「HP Officejet 6500 All-in-One」はFAX付き複合機、「HP Officejet Pro 8000」は高速・低ランニングコストのプリンタ。「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」「HP Officejet Pro 8000」は、黒2200枚、カラー各1400枚の印刷が可能な大容量インク「HP940XL」により低ランニングコストを実現。A4普通紙カラー文書1印刷あたり6.6円となっている。

搭載している機能を活用すると、大幅な印刷コスト削減が可能

さらに、インク量コントロール機能は、通常印刷と比べても見た目にほとんど変わらない印刷でありながら、インク消費量を25%削減できるとした。また両面印刷の他、付属ソフト「HP Smart Web Printing」でWebページ印刷時に必要な箇所だけ印刷することで、プリントコストを削減。「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」ではデジタルSEND機能により、スキャニングやFAX受信の内容をメールで必要なユーザーに送ることで、不必要な印刷をカットできる。搭載機能を活用すれば、月に1000枚印刷する場合、印刷コストは家庭用インクジェットプリンタより46%、カラーレーザープリンタより64%削減可能になることを説明した。

「HP Officejet Pro 8500 Wireless All-in-One」には、全色顔料インクを搭載し、両面ADF、タッチ操作に対応したスクリーンを持ち、低ランニングコストを実現している

「HP Officejet Pro 8000」はプリンタのみの単機能タイプ。全色顔料インクを搭載し、両面&ネットワーク対応となっている

「HP Officejet 6500 All-in-One」は4色独立インクを搭載し、ADF&ネットワークに対応したビジネス複合機

「HP Officejet 6500 Wireless All-in-One」には、「HP Officejet 6500 All-in-One」が持っていない無線LAN機能を搭載