最後にプライバシー機能にも注目してみましょう。IE8におけるプライバシーに関連する新機能は、履歴など個人情報を残さずにWebブラウジングできる「InPrivate」機能です。具体的にはCookie、インターネット一時ファイル、Webブラウズ履歴、ユーザー名/パスワードを含むフォームデータが記録されません(図35~36)。

図35: InPrivate機能を有効にするには、<セーフティ>メニューから<InPrivateブラウズ>を選択します

図36: 別ウィンドウのIE8が起動し、InPrivateモードを示す同名のアイコンがアドレスバーの先頭に表示されます

一見すると個人情報の漏洩を防ぐ便利な機能に見えますが、必ずしも万能ではありません。同機能を有効にしますと、初期状態ではツールバーおよびアドオン機能が無効になり、IE8のアドバンテージとも言える多くの機能が使えません。そのため、IE8の設定ダイアログには、ツールバーと拡張(アドオン)機能の有無を制御する設定項目が用意されています。必要に応じて設定を変更してください(図37~38)

図37: 設定を行なわずにInPrivateモードを起動しますと、ツールバーやアドオンが無効になります

図38: インターネットオプションダイアログの<プライバシー>タブでは、InPrivateモード時のツールバー、アドオンの無効化を解除する項目が用意されています

また、Cookieをはじめとする情報をコンピュータに保存しないと正しく表示されないWebサイト向けには、個別ブロックの解除を行なうInPrivateフィルタ機能を併用します。個人情報の漏洩を最小限に留めたい場合にお使いください(図39~41)。

図39: IE8のステータスバーにあるInPrivateフィルタボタンをクリックしますと、同機能に関する設定項目が表示されます

図40: 初回起動時はダイアログが起動します。全体をブロックする「ブロックする」と、個別にブロック解除を行なう「情報を受信するプロバイダーを自分で選択する」の2種類から選択してください

図41: 後者を選択すると任意のサイトによって設定が可能になります