インバース・キネマティクス(IK)を搭載
「インバース・キネマティクス(以下、IK)」とは、オブジェクトとオブジェクトを関連づけ、関節構造を持っているひとつのオブジェクトにする仕組みのことだ。これまでは、IKを実現するために、ActinScriptを駆使するユーザーもいたが、逆に言えば、ActionScriptを使用しないと実現が難しい機能だった。しかし、CS4からは、オーサリングレベルでIKの実装を可能とし、さらにはSWFに書き出したときにも、最初からインタラクティブコンテンツとして機能するようになっている。このIKを実現しているのは、あらたにツールパレットに追加された「ボーンツール」と、ボーンツールを使用すると自動作成される「アーマチュア」レイヤーだ。実際に作成する様子をステップ・バイ・ステップで紹介しよう。
![]() |
![]() |
![]() |
ステップ3:ムービークリップからもうひとつのムービークリップに向かってドラッグすると、ボーンが追加される |
ステップ4:関節の数(3個)に合わせてボーンを追加した |
ステップ5:ムービークリップをドラッグして、IKが正しく設定されているか確認 |
ボーンツールでつないだオブジェクトは、それぞれ、どの角度まで関節が曲がるかを設定できる。
![]() |
![]() |
ステップ6:稼働範囲の角度を設定したいボーンのひとつを選択し、プロパティの「縦横比を固定」をチェックする |
ステップ7:回転角の最小と最大を設定する。ボーンの根本をよく見ると角度を示す扇形が現れており、最小値と最大値を変化させると、扇形も変化する。ちなみに、数値は、左右にドラッグすることで変更できる。それぞれのボーンに角度を設定すれば完成だ |
IKは、ふたつのモードで動作させることが可能。ひとつは、実行時で、これによりマウスインタラクティブに反応するSWFを書き出すことができる。もうひとつは、オーサリング時で、関節構造を持ったオブジェクト同士を静止画として配置するときに使用できる。これらモードの切り替えは「アーマチュア」レイヤーのプロパティで設定する。
「実行時」を選択後、実際にプレビューするとスクリプトを書くことなく、マウス操作に反応するSWFを作成でき、そのままWEBにアップロードすることも可能だ。