伝統のトラックポイントは無いがタッチパッドが充実
液晶ディスプレイは10.1型ワイドサイズで、最近のネットブックの標準仕様となりつつあるサイズだ。表面コートは発色が良く見える光沢タイプ。そして解像度は16:9アスペクトとなる1024×576ドット。IdeaPad S10e自体は光学ドライブを備えていないものの、DVD視聴などに最適なコンシューマ向けの設計思想が感じられる。
キーボードは6列84キー仕様だ。ThinkPadシリーズの7列キーボードとは根本的に違い、トラックポイントも備えていない。配列にはややネットブック的なクセがあるものの及第点以上だろう。10.1型ワイドサイズであるため主要キーも比較的大きめであり文字入力は十分快適だ。ただし、右手側記号キーとその他にも一部のキーの幅が狭められているため、コーディングなど目的に検討中の方は一度触れた上で判断した方が良いだろう。なお、ThinkVantageボタンは無いものの、2つの特殊キーが搭載されている。ひとつはアプリケーションランチャが起動する「Novoボタン」で、もうひとつは無線のオン/オフを切り替えるボタンとなっている。
配列もそこまで特殊でなく、キーサイズも十分だが、いくつかのキーの幅が詰められており、男性の指ではとなりのキーに被ってしまうこともある |
他社製ネットブックのキーボード面と比較してみた。本体の幅はさほど変わらないが、両端に設けられた各2~3mmのスペースが、いくつかのキーの幅を狭める要因ではないだろうか |
タッチパッドはマルチタッチをサポートしており、ピンチイン/ピンチアウト、カイラルモーションなどが利用できる。2本指で拡大縮小できるピンチイン/ピンチアウトは、Windows XPで標準のピクチャービューワや、インターネットエクスプローラでも利用できる。液晶サイズの小さなネットブックでは便利な機能だ。カイラルモーションに関しては、筆者が不器用なのかレビュー期間中に習得することができなかった。なお、このマルチタッチ機能だが、もう少しわかりやすい操作マニュアル、例えばPDFマニュアルやポップアップなどを用意して欲しいと感じた。
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底面にはメモリとHDDを収めたスペースが用意されている。小さいながらも日本語化されているマニュアルを見ると、ちゃんとメモリやHDDの交換手順が記載されており、レノボらしさというか、ThinkPadに通ずるところが垣間見られた。なおHDDはケージに収まっており、拡張スペースのカバー用のネジのうち1本がこのケージに空けられた穴を貫通することで同時にHDDを固定する役割も担っている。