一般用途のナビゲーションシステムは、当初の製品価格帯が高額ということもあって、車載専用のシステムとして進化してきた傾向があるが、現在では携帯電話をはじめとして、可搬性の高いポータブルな製品への搭載も進んでいる状況だ。

しかし、昨今の一般的なカーナビは、ナビ機能だけではなく、DVDの再生や地デジの受信機能など、高性能・多機能なオーディオ・ビジュアル機能のコアとなる方向で進化しているため、依然として高額な製品となってしまっている。また、その装着も多数の配線が必要なため、素人が自ら気軽に行えるものではなく、専門の業者に取り付け工事を依頼することが一般的で、製品を購入して即座に利用できるものではない。また、やや古くなったメーカー純正ナビゲーションがビルトインされている車などでは、交換が困難なことも多く、さらに工賃も高くなることが多い。

そこで、本稿では、簡単な取り付け・操作、そして高性能な位置特定機能を売りにしている、車載用途にも十分以上に利用できるソニー nav-u(NV-U3V)を紹介しよう。

簡単な脱着で気軽に車に持ち込める「nav-u」

ソニー nav-uはポータブルナビゲーションの範疇にある製品だが、徒歩ナビゲーションよりも、どちらかといえば、車載ナビゲーションに軸足を置いていることがありありと分かる。

まずは、その車への取り付けの簡易さだろう。標準添付のクレードルへの本体の装着は当然のことだが、車のダッシュボードへのクレードルの取り付けの容易さは秀逸な出来栄えだ。クレードル下部の吸盤(ゲル素材)と空気抜きのために用意されたボタンとロックのおかげで、取り付けは非常に簡単。

装着する場所に吸盤を押し付け、ボタンを押して空気を抜き、ゲル素材の吸盤を吸着。次にボタン脇のレバーを回して吸着された吸盤をロックするだけだ。外すときは、吸盤脇に見える「耳」を持ち上げて剥がせばいい。

クレードルへの本体の装着は、背面のバッテリ装着部分を嵌め込むだけ。クレードルの脱着も本体の装着も本当に簡単だ。

車のダッシュボードに吸着させたクレードルに本体を装着した様子。表示は左折場所手前200mのルート案内画面

標準添付のクレードルに本体を装着。ナビゲーションメニューの表示画面

クレードルに装着した様子を背面から

本体上部。格納式のワンセグアンテナと電源スイッチが配置されている

本体底面。外部ワンセグアンテナ端子、ヘッドホン端子、メモリースティックデュオスロット、USB端子、ACアダプタ端子、リセットホールが配置されている

本体左側面。ストラップホールが用意されている

本体右側面

本体背面。リチウムイオンバッテリが確認できる。この本体のバッテリ部分をクレードルに嵌め込む形で装着する

付属車載用クレードル右側面。VICSビーコンユニットを接続する端子が用意されている

クレードル左側面。ACアダプタの接続端子が用意されている。レバーを「RELEASE」方向に回して、吸盤背後のタブを引き上げ吸盤に空気をいれると、密着した吸盤が簡単に外れる

クレードルの吸盤にはプッシュボタンと、ロックレバーが用意されている。吸盤が密着した時点で「LOCK」方向に回せばいい

標準付属のケースに本体を入れた様子

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