ソースにMPEG-2以外の動画ファイルを使用できるようになった「HandBrake 0.9.3」 (画面はMac OS X版)

HandBrakeプロジェクトは23日 (フランス時間)、オープンソースのMPEG-4エンコーダ「HandBrake 0.9.3」をリリースした。対応プラットフォームはWindows 2000 / XP / VistaとLinux x86、Mac OS X 10.5の3種。全プラットフォームに対応したソースコードのほか、GUI版とCLI版のバイナリパッケージのが無償公開される。

今回のリリースでは、エンコードの素材として動画ファイルをサポート。従来はDVD-Videoからの入力のみサポートされていたが、FFmpegプロジェクトが開発するオープンソースの動画ライブラリ「libavcodec」および「libavformat」がサポートするMPEG-2以外の動画ファイルを、入力先として利用可能になった。具体的には、DivXやXviD、H.264/AVCで符号化された動画ファイルを、iPodやPSPなどのポータブルデバイス向けに再エンコードすることが可能になる。

Linux版では、新たにGUIをサポート。動作環境はUbuntu 8.10 (x86) に限定されるが、GTKのユーザインターフェイスを利用し、エンコードの設定など各種操作を行うことができる。

内包するオープンソースのライブラリ群も更新。H.264/AVCエンコーダ「x264」は、視覚心理的な最適化 (psychovisual optimization) に対応する最新開発版が収録された。なお、今回のリリースからDVDディクリプターの収録が見送られたため、MacユーザはVLC 0.9.x以降を、Linuxユーザはlibdvdcssを別途用意する必要がある。