クラスタ/HPCで活用できるFreeBSD、8はさらに対応進む
Variantシンボリックリンクの実装だけは例外となるが、Brooks Davis氏らが構築しているFreeBSDクラスタで実現されているリソースの割り当てとスケジューリングは、FreeBSDが提供している基本的な機能をうまく活用したものとなっている。FreeBSDの最先端開発が実際のクラスタシステムにおいて有益であることを示すケースとしても興味深いものだ。
Brooks Davis氏はさらに今後の展開として次の作業を計画していると発表した。
- FreeBSD 7.1 amd64へのアップグレード
- ジョブごとのVPSの実現 - カーネル更新からユーザを切り離してアップグレードのコストを省くほか、複数のOSバージョンが混在することを可能にする
- ネットワークやディスクバンド幅の予約や規制の実現
FreeBSD 7.1 amd64への移行は大規模メモリの活用とCPUセットアロケータの活用に欠かせない。性能を向上させるために必要なものだ。
それ以外のフィーチャーワークは現在FreeBSD 8-CURRENTで開発が進められており、FreeBSD 8に登場することになるとみられるものだ。vimageの実装やVPN機能のマージが8-CURRENTで進められている、または計画されている。バンド幅の制御も同様だ。FreeBSD 8がクラスタリングやHPCでさらに活用できるシステムになる興味深い発表といえる。