素早い起動で使い勝手を向上

ASUSのマザーボードなどでもおなじみの「Express Gate」も便利な機能。Linuxベースの簡易OS機能で、約8秒という高速起動が売りだ。Windowsが終了した状態で電源ボタンの隣にあるボタンを押すと起動し、Webブラウザ、画像閲覧、音楽再生、Skype、チャット、オンラインゲームの各機能が利用できる。

Express Gateの起動画面。すぐに使いたいような機能を網羅

Webブラウザ

朝の忙しい時間にニュースだけチェックしたい、Windowsを終了してから調べ物に気がついた、などといったちょっとした利用の際に有効に活用できる機能だ。画像や音楽ファイルはWindowsで保存していたファイルをもちろんそのまま利用できる。メーラーはないが、Gmailなどのオンラインメールを使っている人であれば困らないだろう。

画像の管理・表示にも対応

各種設定も行える。無線LANなどの通信設定も問題ない

さまざまな便利機能やセキュリティ機能に加えて、全体的なデザインが安っぽくないのもいい。天板はシャンパンゴールドで、液晶の額縁はピアノ調のブラック。親しみというよりもスタイリッシュというイメージで、こうしたデザインと充実した機能のおかげでビジネスシーンでも十分に利用可能だ。

OSにはWindows Vista Home Premium SP1を搭載。特にGPUをオンにしておけばVistaも問題なく動作するレベルのスペックなのだが、ビジネスユースを想定するのであればVista Businessでも良かったかもしれない。

バッテリー駆動時間は、大容量バッテリー利用時で約7時間(JEITAバッテリ動作時間測定法)。発表時は大容量の6セルバッテリーが標準だったが、発売を前により小容量の3セルバッテリーも付属することになった。駆動時間は短くなるが、軽くなって持ち運びしやすくなるのはメリット。6セルバッテリーも継続して同梱されるので、状況に応じて使い分ければ良さそうだ。

使ってみた感触としては、スペックとしてはビジネスの現場ではほとんど困ることはなさそうだと感じた。RAW画像やHD映像のような重い画像・映像処理はさすがに難しいし、画面解像度も物足りない。解像度としてはExcelのシートを見るにもちょっと不足を感じるところではあるが、ほかのネットブックに比べて恵まれているし、小さい画面のスマートフォンなどで見るのとは雲泥の差がある。

軽量でバッテリー駆動時間も長く、オフィスアプリケーションやネット、メールぐらいは苦もなく操作できるスペックは、使うシーンをきちんと考えれば十分快適なものだ。仕事用に気軽に持ち歩けるノートPCが欲しい。そんな人に最適だろう。

■レビュー機の仕様
CPU Intel Atom N270(1.60GHz/L2 512KB)
チップセット Intel 945GSE+ICH7-M
メモリ 2GB(PC2-5300 2GB×1、空きスロット0)
ハードディスク 160GB(SATA HDD 5,400rpm)
ディスプレイ 10.2型ワイド液晶(1,024×600ドット)
グラフィックス 内蔵/NVIDIA GeForce 9300M GS(切り替えスイッチ付き)
光学ドライブ 無し
通信機能 GbE、無線LAN(IEEE802.11b/g、IEEE802.11n(Draft 2.0)、Bluetooth 2.0+EDR
インタフェース D-Sub、HDMI、USB2.0×3、ExpressCardスロット、メモリカードリーダ、オーディオIn/Out
その他機能 130万画素WEBカメラ、指紋認証
バッテリー動作時間 約7時間(JEITAバッテリ動作時間測定法 ※大容量バッテリー利用時)
サイズ/重量 276(W)×195(D)×29~37(H)mm / 約1.4kg(※標準バッテリー装着時)
OS Microsoft Windows Vista Home Premium SP1
主な付属品 ACアダプタ、大容量バッテリー、標準バッテリー、USBマウス、専用キャリングバッグ
価格 オープン(予想価格99,800円)