米Sun Microsystemsは9月4日(現地時間)、同社デスクトップ向け仮想化(バーチャライゼーション)ソフトウェア最新版の「Sun xVM VirtualBox 2.0」ならびに、同ソフトウェアを用いた企業向けサポート・サブスクリプションの提供開始を発表した。新バージョンでは64ビット版ホストOSのサポートのほか、Mac向けのUI改善、AMDプラットフォームでのパフォーマンス向上が行われている。また単位ユーザーあたり年間30ドルで、24時間365日のフル技術サポートを提供する。

VirtualBoxは今年2月に同社が買収した独InnoTekの主力製品。サポートするホストOSの種類が豊富で、製品自体がオープンソース(OSS)として公開されている点に特徴がある。新バージョンではWindows VistaやRed Hat Enterprise LinuxなどのOSの64ビット版サポートが追加されたほか、Mac OS X向け製品のUIの改善、Mac / Solarisでのネットワーク機能改善、そして主にAMD環境でのパフォーマンス改善が強化点となっている。

このほか、企業ユーザー向けのエンタープライズ・サブスクリプションの提供も発表された。単位ユーザーあたり年額30ドルで24時間365日の技術サポートが提供されるほか、作成したバーチャルマシン(VM)を社内クライアントに展開するためのライセンス権が与えられる。社内利用に最適化されたVMを作成し、各種ツールを用いてVMを社内クライアントに展開するといった利用方法が想定される。個人用途での利用が無料のVirtualBoxだが、同サブスクリプションにより企業システムでの大規模展開が可能になる。また、契約数に応じてボリュームディスカウントという形での割引サービスが提供される。

VirtualBox 2.0は専用ページからダウンロードが可能。対応ホストOSは32/64ビットの各Windows、Solaris 10、OpenSolaris、Mac OS X(Intelのみ)、各Linuxディストリビューションとなる。