米Googleは9月2日(現地時間)、オープンソースWebブラウザ「Google Chrome」のベータ版をリリースした。日本語を含む40言語以上に対応している。GoogleのChromeのページからWindows版(Vista/ XP)をダウンロード入手できる。

Chromeはリッチでインタラクティブなアプリケーションへと進化した今日のWebに対応するWebブラウザとして開発された。オープンソースのレンダリングエンジン「WebKit」や最新のJavaScriptエンジン「V8」を搭載、またタブごとに独立したマルチプロセスを採用するなど、高速・安定動作、安全性が追求されている。それらがGoogleならではのシンプルなインターフェイスでまとめられている。

Chromeのダウンロードページ

利用規約に同意すると、自動的にダウンロード、インストールへと進む

インストール完了後の画面、設定のカスタマイズが可能

設定インポートやショートカットの作成など、設定カスタマイズ画面

Chrome専用ページでダウンロード・ボタンを押すと、利用規約が表示され、同意するとインストールプロセスが始まる。完了後、設定のカスタマイズを促すウインドウが現れる。Internet ExplorerやFirefoxからの設定インポート、ショートカットの作成などの指定が可能だ。

インターフェイスは非常にシンプルだ。メニューバーがなく、検索ボックスを兼ねたアドレスバーを真ん中に、戻る/進む、再読込、ページメニュー、設定などのアイコンが並んでいるのみ。アドレス/検索ボックスを中心としたデザインは、Googleの検索ぺージを彷彿とさせる。他のブラウザでは、アドレスバーとページ表示画面の間にタブが表示されるが、Chromeではアドレスバーの上、画面のもっとも高い位置にタブがならぶ。これはタブごとにプロセスが割り当てられ、タブがそれぞれ独立していることを現したデザインと言える。

定期的にアクセスするWebサイトが自動的にサムネイル表示されるホーム画面

タブごとにプロセスが独立しているChromeでは、タブがアドレスバーの上に配置されている

検索ボックスを兼ねるアドレスバーでは、入力した内容に応じて関連キーワードの候補やよく利用するWebサイトなどがプルダウンメニューで表示される。例えばボックスに「マイコミジャーナル」と入力すると、プルダウンメニューで「Googleでマイコミジャーナルを検索」「journal.mycom.co.jp」などの選択肢が表示された。

タブはドラッグ&ドロップで自由に移動可能

アドレスバーは検索ボックスを兼ねた多機能ボックス

Chromeでは履歴機能がユーザーごとのカスタマイズに活用されている。例えば定期的にアクセスするWebサイトが自動的に記録され、新しいタブ画面を開いた際にこれらのWebサイトのサムネイル画像がリンクと共に表示される。またWebブラウジング中にアクセスした検索エンジンも保存され、よく使用する検索エンジンがホーム画面の検索機能の一覧に追加される。

使えば使うほど、ChromeにはユーザーのWebサイト利用が刻み込まれる。それによってWeb利用がさらに便利になるのだが、公共のパソコンの利用など記録を残したくないケースもある。そのために標準モードのほか、シークレットモードが用意されている。閲覧履歴が記録されず、またCookieはウインドウを閉じるとすべて削除される。Chromeではタブごとにプロセスが独立しているため、標準モードとシークレットモードを同時に使用することが可能だ。

Webサイトをアプリケーションのように捉えているのもChromeの特徴だ。ページメニューから「アプリケーションのショートカットを作成」をクリックすると、デスクトップ、スタートメニュー、クィック起動バーなどにサイトのショートカットを配置できる。ブックマーク機能とは別に、Webメールのようなサービスでは、ショートカットを活用した方が通常のアプリケーションのようにアクセスできて便利だ。

ページ表示や実行中のアプリケーションなどのプロセス情報はタスクマネージャーで確認・監視できる。問題のあるWebページやアプリケーションが出てきた場合、それらを個別に選択して終了させられる。ほかにも証明書のアドレスがアクセスしようとしているウェブサイトのアドレスと異なる場合に警告が表示されたり、ファイルのダウンロードの際にはウインドウの下部にダウンロード状況を示すバーが現れるなど、シンプルなインターフェイスの中で流れるように必要な機能が提示される。

まだ機能を一通りためしただけの段階なので体感での判断になるが、Googleがアピールする通りWebサイトの表示は高速で、Webアプリケーションは快適に動作する。「Webプラットフォームへの"第一歩"となるツールの登場」という印象だ。