携帯電話は、情報交換や事故・遭難時の救援要請を行う通信手段として、釣り人にとっても必要不可欠なアイテムだ。中でも、耐水や耐衝撃性能を備えているKDDIの携帯電話「G'zOne」(カシオ計算機製)は、タフな携帯電話として釣り人に人気がある。そんな「G'zOne」の最新機種「W62CA」が、潮位や温度、日の出・日の入り時刻などを表示する「G'zGEAR」というツールを搭載して7月に発売された。そこで、釣り人の視点から「W62CA」の新機能などを検証してみることにした。

最も気になる耐水性能をチェック!

最初に、肝心の耐水性能をチェックしてみよう。カタログには、雨の中での通話やバスルームでの使用(浴槽に浸けてはいけない)、常温の水道水での洗浄が可能となっている。ただし、石鹸や洗剤の入った水や、海水・プール・温泉に浸ける行為、そして水中での使用は故障の原因になると明記されているのだ。つまり、生活防水の域を出ておらず、積極的に水に浸すような使い方は想定されていないらしい。

「G'zOne W62CA」。デザインが一新され、厚みは前モデル「G'zOne W42CA」よりも9mmほど薄くなっている

海水に弱いのでは安心して海へ持って行くことができないので、どの程度までなら耐えられるのかを確認してみた。実際に海へ持って行き、海水に数分間浸けるテストを行ったのだ。耐水圧設計ではないため、手に持ったまま手首まで水に浸ける程度だったが、故障することはなく今でも正常に動作し続けている。「W62CA」を身につけたまま波をかぶったり、波打ち際や潮溜まりなど浅い場所に落とした程度なら大丈夫だろう。ただし、潮気に長時間さらすのは危険なので、海から上がった際は水道水で洗浄してほしい。

実際に海釣りへ持って行き、海水に浸けるテストを行ってみた。ボート釣りだったため、陸に上がるまで水洗いすることはできなかったが、それでも故障することなく正常に機能している

ブログなどで釣行記を作成している人は、携帯電話搭載のデジカメで水中撮影したいと考えることも多いだろう。そこで、20cmほど水に浸した状態で写真と動画撮影が行えるのかもテストしてみた。どちらの撮影にも成功したが、ボタン周辺から水が浸入する可能性もあるので、多用しない方が良さそうだ。どうしても水中撮影を行いたい場合は、水中でのボタン操作を避けるために、水に浸ける前にセルフタイマーを使うなどの工夫をしたほうが安全だ。

水槽に浸けてメダカを撮影するテストを行った。このときは、セルフタイマーを使わずに水中でボタン操作を行っているが、故障することはなかった

テストで撮影したメダカの写真。Webの掲載用に解像度は変更しているが、明るさやカラーバランスの補正は行っていない