不安定な天気が続いているが、暑さだけはもうすっかり真夏。冷却パーツが活躍する時期ということで、今週は新製品が多数登場している。

久しぶりのキワモノ電源

Koolanceから登場した強烈な製品が「PSU-1300ATX-12N」。これは水冷を採用した、出力1,300WのATX電源なのだが、製品を良く見てみると、なんと内部が冷却液で満たされているのだ(そのせいかとんでもなく重い)。同社によれば、これは電導性のない特別な冷却液を使っているとのこと。CUSTOMでの価格は89,800円。

Koolanceから登場の水冷電源「PSU-1300ATX-12N」

側面の小窓から覗くと、内部が"水没"しているのが分かる

製品の後部にはノズルを差し込むソケットがあり、ここに別途水冷キットを接続して使用する。電源内部の液体は完全に密閉されており、水冷キットの冷却液と熱を交換して、そのラジエータで放熱することになる。大容量の電源であるので、なるべく冷却能力の高い水冷キットと組み合わせた方がいいだろう。

電源の後部。水冷キット用の端子がでている

コネクタは4つ。上は水冷キット用、下は内部用

ちなみに、AC110V時の出力は1,300Wまでだが、製品自体には1,700Wの能力があるそうで、電源ラインがAC220Vになると、1,700Wをフルに利用できるという。価格は電源としてはかなり高めだが、超ハイエンド電源として注目を集めそうだ。

プラズマパイプって?

「プラズマパイプ」という何やら仰々しい名前の部品を搭載したCPUクーラーがSNEの「プラズマ」。LGA775専用のクーラーになっており、ファン付きとファン無しの2モデルが用意されている。TSUKUMO eX.での価格は、ファン付きモデルが6,980円、ファン無しモデルが4,980円。

一見、普通のCPUクーラー。7cm径のファンを搭載できる

プラズマパイプの断面図。ヒートパイプとは違うらしい

普通のヒートパイプに見えるものが、じつはプラズマパイプなのだとか。内部にパウダー状の金属をプラズマ焼結させており、純水による高速な熱交換が可能になっているという。比較的小型のCPUクーラーながら、同社WEBサイトには冷却性能について「オーバー160W」という記載も見られる。

VGAクーラーの新製品

akasaから発売された「VORTEXX Neo」は、ちょっと安価なVGAクーラー。3,480円前後という価格ながら、Radeon HD 4850やGeForce 9800 GTXといったハイエンドグラフィックスカードでも使用できる。1スロット厚のクーラーが不安なRadeon HD 4850のユーザーにはいいかもしれない。

VGAクーラーの新製品「VORTEXX Neo」

GPU接触面は銅製で、フィンはアルミ製

ENERMAXの長寿命ファン

ENERMAXの12cmファン新製品が「Everest」「Cluster」「Magma」の3種類。「ツイスターベアリング」を採用しており、10万時間という長寿命を実現。また回転部分が取り外せるようになっており、簡単に水洗いできるのも特徴だ。価格はTSUKUMO eX.で1,980円(全モデル共通)。

新製品の各モデル。ブレードの色も異なる

ブレード部分が取り外せるので掃除も楽々

Everestは500~1,000rpmでノイズは8~12dBA、Clusterは500~1,200rpmでノイズは8~14dBA、Magmaは1,500rpmでノイズは18dBA。そのほか、ClusterはPWM対応、Magmaは85℃の環境下でも10万時間の動作が可能といった点も特徴となる。

VGAには特徴的な新製品

グラフィックスカードでは、AlbatronからPCIインタフェースのGeForce 8600 GT搭載モデル「PCI 8600GT」と同8500 GT搭載モデル「PCI 8500GT」が発売となっている。価格はそれぞれ2万円前後、17,000円~18,000円前後。

PCIインタフェースの2製品。どちらもロープロファイル対応

そのほかロープロファイルに対応する新製品がSAPPHIREとGALAXYからも登場している。SAPPHIREはRadeon HD 3650搭載モデル、GALAXYはGeForce 9600 GT搭載モデルで、どちらもロープロファイル対応のグラフィックスカードとしては最速クラスだ。価格はSAPPHIREが9,500円前後、GALAXYが16,000円前後。

SAPPHIREのRadeon HD 3650搭載モデル。HDMI出力も備える

GALAXYのGeForce 9600 GT搭載モデル。こちらはLP専用とのこと

なんと豪華CrossFireのセット

ドスパラは、マザーボードとグラフィックスカードとメモリがセットになった「GIGA-KIBA48」の販売を開始した。グラフィックスカードは2枚入っており、CrossFireが可能。同ショップにより動作検証は取れているので、初心者でも手を出しやすいだろう。なお価格も78,800円と、単品で購入するよりも安くなっている。

マザーボードが1枚、グラフィックスカードが2枚も入っているドスパラのセット

中身はまず、GIGABYTEのX48チップセット搭載マザーボード「X48-DQ6」

続いてRadeon HD 4850搭載グラフィックスカードが2枚。こちらもGIGABYTE製

そしてメモリはCORSAIRの「CM2X1024-6400C5DHX」。PC2-6400の1GBが2枚

パイオニアの新ドライブ

パイオニアからDVDドライブの新製品が発売になった。内蔵型の製品で、ATAPIインタフェースが「DVR-A16J」、SATAインタフェースが「DVR-S16J」。クリアホワイト、ピアノブラック、プレミアムシルバーの3色が用意されている。クレバリー1号店の価格は、A16Jが9,423円、S16Jが9,948円。

パイオニアのDVDドライブ新製品

DLの書き込み速度も12倍に高速化されている

メディアごとに最適な記録速度を自動選択するという「最適倍速記録機能」を新搭載したのが特徴。また防塵性が大幅にアップ(従来モデル比8倍以上)したほか、静音化も実現したという。バンドルソフトは「PowerDVD v7」「PowerProducer v3」「パイオニアドライブユーティリティ」など。

Mini-ITX用ケースに新モデル

Atomマザーボードの人気を受け、Mini-ITX用ケースの販売も好調になっているという。今週は、IN-WINから「BM639」という製品が新発売。小型ながら通常の5インチドライブが搭載可能で、120Wの電源も内蔵している。クレバリー1号店での価格は12,384円だ。

IN-WINのMini-ITXケース「BM639」。縦置きも横置きも可能

電源は内蔵。拡張カードはロープロファイルとなる

今週のお買い得情報

連休ということで、各ショップのセールにも力が入る。T-ZONE PC DIY SHOPでは、Intelの45nm CPU(E7000番台/E8000番台/Q9000番台)を購入した人を対象に、JCBギフトカード5,000円分が当たるキャンペーンを実施する。期間は21日(月)までの3日間で、当たりは各日45名分。そのほかの特価品についてはコチラを参照。

なおTSUKUMO eX.では19日(土)限定ながら、地デジキャプチャカードの購入で500GBのHDDがもらえるキャンペーンを実施(10セットまで)。まもなく開幕する北京オリンピックで、ガンガン録画したいような人にはいいだろう。

同ショップのキャプチャカードのコーナー