日本ヒューレット・パッカードとマイクロソフトは、無停止型ブレードシステム「HP Integrity NonStop NB50000c BladeSystem」と「SQL Server 2005」を連携させ、業務データをリアルタイムに統合し可視化を実現する、統合オペレーショナル・データ・ストア(異なる業務システムのデータの統合的な活用を目的とするデータベース、以下「統合ODS」) ソリューション分野での協業を発表した。

日本の顧客が抱える日本版SOX法やコンプライアンスへのニーズに両社が共同で応えるのが狙いであり、マイクロソフトが2008年第3四半期に提供予定の「SQL Server 2008」にも対応する。

今回発表の統合ODSソリューションは、企業の情報資産を活用するBI(Business Intelligence)分野において、情報の統合と活用を可能にするという。具体的には、異なる業務データをリアルタイムで抽出/変換/更新/統合し、単一のデータベースとして情報を可視化する。これにより従来は縦割りだった情報基盤のアーキテクチャを超え、分析やレポート、経営判断に必要なデータを同一プラットフォーム上に統合できるとともに、AccessやExcelなどMicrosoft Office製品から経営層、中間層、全社員が広範な情報資産に簡単にアクセスし活用可能になる。

新ソリューションは、グローバル展開する企業やコンプライアンス対応に取り組む企業などを対象とし、HPのNonStop BladeSystemをはじめとする「HP Integrity NonStopサーバ」と、マイクロソフトのSQL Server 2005およびOffice 2007を連携させるものであり、SQL Server 2005の機能の1つである「Integration Service」を利用するため、新たな連携ツールやソフトウェアの導入は不要。HPのNonStop BladeSystem用のデータベースであるNonStop SQL側は透過的な連携を可能とするため、NonStop SQL/MX 2.3とODBC/MXを採用した。

HPは今後、市ヶ谷本社内に実機検証環境(デモセンター)を常設し、統合運用環境までカバーするデモンストレーションやプロトタイピング環境を提供すると共に、NonStop BladeSystemなどHP製品の提供、システムインテグレーション、システム導入および導入後のサポートを担当する。

マイクロソフトはSQL Server 2005とOffice 2007の製品提供、および技術情報の提供とサポートを担当する。また両社は共同で販売、マーケティングを実施するほか、パートナー企業やシステムインテグレータへの教育やセミナー活動に加え、製造業、流通業を中心とする導入テンプレートをパートナー企業と共に作成し、他の業種にも順次展開していく予定だ。