パイオニアは5日、AVマルチチャンネルアンプの新モデル「VSA-LX51」「VSA-1018AH」を発表した。発売はVSA-LX51が6月下旬、VSA-1018AHが7月中旬を予定している。価格は、VSA-LX51が15万円で、VSA-1018AHが11万5,000円。

最新のサウンドフォーマットに対応し、ビデオスケーラーも搭載する「VSA-LX51」。「KURO」シリーズに合わせたデザインが採用されている

スケーラーの有無と出力W数、HDMI入力の本数を除けば、機能的にはVSA-LX51とほぼ同様の「VSA-1018AH」

VSA-1018AHは「VSA-1017AV」の後継モデル。VSA-LX51は、機能面では「VSA-AX1AH」の後継モデルとなるのだが、型番やデザインでもわかるように、「KURO」シリーズとの組み合わせを重視した、VSA-LX70の下位グレードといった製品。

両モデルとも、最新サウンドフォーマット「Dolby TrueHD」「DTS-HD マスターオーディオ」のデコーダーを搭載したモデルで、マスタークォリティのロスレスサウンドが楽しめる。「Deep Color」「x.v.Color」対応したHDMI端子を、VSA-LX51では入力×3/出力×1、VSA-1018AHでは、入力×2/出力×1、搭載しており、多階調の映像を、ディスプレイに正確に伝送することができる。また、HDMI CECにも対応しており、同社の「KURO」シリーズのテレビなどと連携動作が可能だ。VSA-LX51では、ビデオのアップスケーラーも搭載。480i/pのアナログ信号を720pに、1080iから最大で1080pにまでのアップスケーリングが可能。ファロージャ社製の高画質変換回路「DCDi」の採用により、ジャギーの少ない変換を実現している。

HDMI以外の入出力は、映像入力端子が、D端子×2、コンポーネント×3、S端子×4、コンポジット×5。映像出力端子は、D端子×1、コンポーネント×1、S端子×3、コンポジット×3を装備。音声入力端子は、デジタル×6(同軸×2/光×4)、ステレオアナログ入力×2、AV用の音声入力×5。音声出力端子は、7.1chのプリアウト×1、光デジタル×1、ステレオアナログ出力×1、AV用音声出力×2を装備する。

また、USB 2.0ポートも装備。マスストレージクラスに対応したUSBデバイスや、デジタルオーディオプレーヤーを接続可能。iPodも、iPodに付属するケーブルで接続可能。iPodを接続した場合、iPodの情報をテレビに表示させる「オンスクリーンディスプレイ」機能も使用できる。圧縮音源の再生時に高音部分などの補完を行う「アドバンスド・サウンドレトリバー」も搭載される。さらに、異なる録音レベルで収録された音楽ファイルの出力レベルを揃える「オートレベルコントロール」(ステレオ音源にのみ有効)、マルチチャンネル再生時に低域(.1ch)の遅れを補正するフェイズコントロールも搭載される。

自動音場補正システムには、「Advanced MCACC」を採用。各スピーカーの音圧レベルと周波数特性などを補正するだけでなく、時間軸での補正も行われる。これにより、部屋の残響の影響を受けにくい、直接音を中心とした音場を構築可能だ。実用最大出力は、VSA-LX51が各ch180W(6Ω)、VSA-1018AHが各ch170W(6Ω)となっている。