パートナーブースでは、実際にイベント会場で行われていたのと同じようなセミナーの動画や、製品カタログ、ホワイトペーパーの入手などができる。画面表示では左右にブースが立ち並ぶ通路を奥に向かって歩くようなイメージだ。パートナー57社の製品カタログ、100点以上がこのサイトから入手できる構成だ。

パートナーブースはプラチナスポンサーから並んでいる

「自社でビデオ配信等を行っていなかったパートナーが、自社の営業ツールとして活用している例もある。また、他のパートナーの動向を総合的に把握するのに役立つという声もあった」と藤本氏はパートナーにも好感触であると語る。

掲載されているビデオや資料は全てダウンロードできるため、パートナーブースを熱心に回るとホワイトペーパー等の量は大変なものになるが、これらは個別にダウンロードするだけでなく「バックパック」という機能を利用して最後に一括してZIP化したものをダウンロードすることもできるようになっている。

デザインと開発を分離できるのがSilverlightのメリット

まるでイベントに参加したかのような感覚ながら、いつでも自分の都合のよいときに、何度でもアクセスすることができるVLEだが、今後この充実によってイベントというものが衰退することはないだろうと藤本氏は語る。「今後、コンシューマー向けにもこのようなのを提供するかどうかは、VLEのフィードバックを受けて検討する予定。VLEに関しても参加していないパートナーも存在し、セミナー等も含めて収録されるのはイベント全体の1/3程度という感覚。あくまでもオーバービューであり、より広く全体を把握するために便利なツールという位置づけになるだろう」(藤本氏)。

VLEを利用するには「Silverlight」のインストールやWindows Live IDが必要となる。無償提供されているブラウザプラグインをダウンロードし、インタラクティブな画面操作が実現される、という点ではFlashによく似ている。実際、現在公開されているVLEの外から見える部分に関しては、Flashで似たものを構築することは可能だ。しかし、開発面において、デザインはExpression、内容面はVisual Studioと完全に分離できるというメリットがあるという。さらに今後、Silverlight2を使って類似サービスを提供する機会があれば、DRMへの対応なども積極的にいち早く行いたいとしている。