Inkscapeとは

Inkscapeは無料で使える「ベクトル画像編集ツール」です。「ベクトル画像」とは、点や線や色などのデータを数値で記録している画像のことで、拡大縮小しても画像劣化がないというメリットがあります。プロのデザイナーやイラストレーターが使うことで知られているアドビシステムズの「Illustrator」も、ベクトル画像を扱えるソフトのひとつ。Inkscapeは、無料で使える簡易版Illustratorだと思ってください(多少の語弊はありますが)。ちなみに、ベクトル画像に対して、デジカメ写真などピクセル(画素)で構成された画像のことを「ラスタ画像」と呼ぶこともあります。

ベクトル画像を編集可能な無料のドローツール「Inkscape」

Inkscapeは、イラストやロゴの作成に向いています。Photoshopなどのレタッチ(写真加工)ソフトでは拡大すると画質が劣化しますが、Inkscapeで描いたベクトル画像は拡大してもオリジナルサイズと同じクオリティーを保てます。そのため、ホームページのタイトルやアイコンなどを作るのに適しています。また、テキストのレイアウト機能も備えているので、パンフレットやカタログ作りにも利用できるでしょう。

InkscapeはGNU GPL準拠のオープンソースで開発されているため、誰でも無料で使えます。プログラミングの知識があるなら、ソースコードを改変してソフトの改良版を作ることも可能です。ただし、著作権はオリジナルの開発元が保有していますので注意してください。