伊仏合弁の半導体ベンダであるSTMicroelectronicsは31日、同社と米Intel、米投資会社Francisco Partnersの3社が出資するフラッシュメモリの合弁会社「Numonyx」の設立手続きが完了したと発表した。

新会社であるNumonyxの設立にあたり、STMicroelectronics(以下、ST)はNOR型およびNAND型フラッシュメモリに関する事業や資産、PCM(Phase Change Memory : 相変化メモリ)技術に関する資源、NAND型フラッシュメモリ合弁事業の所有権を新会社に譲渡する。IntelはNOR型フラッシュメモリに関する資産とPCMに関する一部の資産を譲渡し、Francisco Partnersは1億5,000万ドルの現金を投資する。

それと引き換えに、STは新会社の株式の48.6%および1億5,560万ドルの長期劣後利付債、Intelは株式の45.1%、Francisco Partnersは転換優先株式6.3%をそれぞれ取得する。

新会社は、イタリアのIntesa Sanpaolo銀行およびUnicredit銀行から4億5,000万ドルの期限付きローンならびに1億ドルのコミット型リボルビングクレジットファシリティの融資を受ける。ローンの期限は4年間で、STとIntelは50%までを保証する非連帯保証人となっている。なお、新会社の設立時点のキャッシュポジションは約5億8,500万ドルである。

2007年5月時点の発表では、新会社は昨年(2007年)の下半期中に設立される予定だった。しかし、銀行からの融資額が予定よりも大幅に下回ったことなどから、設立が延期されていた。当初の予定では、STは新会社の株式の48.6%に加えて現金4億6,800万ドル、Intelは株式の45.1%と現金4億3,200万ドルを取得する予定だった。