凸版印刷は、電子マネー機能を搭載したICカード「SMARTICS-TS」を開発した。ICカードの読み書き方式には、大まかに"接触型"と"非接触型"の2つの方式があるが、本ICカードはどちらにも対応している。おもに自治体や公共機関を対象に、職員証や学生証といったIDカードとしての採用を狙う。

本ICカードは、ローレルインテリジェントシステムズ(以下、ローレル)のセキュリティ技術「FSS」に、ソニーが開発した非接触ICカード技術「FeliCa」などを追加したものである。これにより、従来より搭載していたバイオメトリクス認証機能やデータ暗号化機能に加え、電子マネー機能なども利用できるようになった。なお本ICカードは、書き換え可能なメモリとして36kバイトのEEPROMを備えている。

本ICカードの販売は、凸版印刷とローレルの2社が行う。4月よりサンプル出荷を開始し、本年(2008年)中に発売する予定。価格は、1,000枚を購入した場合は1枚あたり5,000円。凸版印刷では、2008年度の売上目標として5万枚、2億5,000万円を掲げている。さらに2010年度には15万枚、7億5,000万円の売上を目指す。