伝統的な業界との融合目指す

表面的に見れば、最近登場した二つの政策は、ともに国内の動画配信サイトにとり極めて不利なもので、彼らの生存すら脅かしかねないと思われるものだ。しかし見方を変えると、政府が動画配信サイトの重要性を意識した表れなのだ。前述のように、政府の政策は今後調整される可能性があり、動画配信サイトのビジネスに有利になる可能性さえある。

現在海外の動画配信サイトが政策に影響されていないのは、まだ完全に中国に入り込んでいないためだ。一方、国内の動画配信サイトは、今回が初めてといえる政策による「洗礼」を体験している。海外の動画配信サイトが今後中国市場に進出する場合は、より厳しい審査を受けねばならなくなるだろう。

中国の動画配信サイトの草分けである「中国寛帯娯楽網」総裁の李健氏は最近、「中国寛帯娯楽網は単純な動画配信サイトではなく、インターネット娯楽のプラットフォームであり、この中に含まれているアプリケーションを動画配信というカテゴリだけでは表せない」という意味の発言をおこなった。また同氏は、中国寛帯娯楽網と伝統的な業界との融合という自社の発展モデルが、他のサイトをも啓発していると語った。

中国の動画配信サイトは玉石混交だ。動画配信管理規定の施行が、動画配信サイト業界の新陳代謝を加速し、長期的スパンで業界が発展する基盤をつくる一助となるよう期待したい。