富士通 モバイルフォン事業本部 マーケティング統括部 第一プロダクトマーケティング部担当課長の堂本泰成氏

続いて、製造メーカー・富士通からモバイルフォン事業本部 マーケティング統括部 第一プロダクトマーケティング部担当課長の堂本泰成氏が登壇し、F1100に投入したさまざまなアイデアについて具体的な解説を行った。F1100の基本的な考え方については「拡張性・汎用性が高いWindows Mobileと、日本のケータイの進んだ部分を高い次元で融合した」と表現。日本の携帯電話では本体の横幅を50mm前後に収めるのが半ば「鉄則」となっているが、F1100でも幅51mmとこれを死守。また、富士通製携帯電話としては初のスライド型ボディを採用したことで、折りたたみ部を開くといった動作をしなくても常に画面を見ることができる。これは卓上ホルダに置いたままの状態で表示を確認することを想定したもので、さらに、ホルダから外すだけで着信に応答することもできるという。

片手・テンキーのみで軽快な操作を可能とするため、日本では採用例の少なかったStandard版をあえて選択

Windows Mobileと、日本独自の携帯電話端末の良いところを融合させた。富士通としてもWindows Mobileは「拡張性あるオープンOSとしての高い評価をもって採用した」(堂本氏)

富士通初のスライド型ボディ。テンキーは薄型のシートキーを採用

タッチパネル式のスマートフォンと異なり、ディスプレイ周囲の段差が目立たない

背面に指紋センサーを搭載。エンボスを付けることで持ちやすさとデザイン性も高めた

スライド部の耐久性をテストするため、開閉試験機も新規に開発した

堂本氏が「従来のケータイに使われている工夫をバンバン使った」と話す通り、細かな部分にまで日本の"ケータイ文化"を取り入れている。待受画面はWindows Mobile標準のものに加え、独自のデザイン・機能を持つ「情報キャンバス」をプリインストール。Windows Mobile標準ではテキストで示されていたマナーモードや未読メール件数がアイコンで表示される、左右のキーで発着信履歴が表示される、[スタート]→[0]のキー操作で自局番号を確認できるなど、極力従来の携帯電話と同じ感覚で操作できるよう工夫されている。

独自の待ち受け画面「情報キャンバス」(左)を用意。左右キーで発着信履歴が表示されるなど、日本の一般的な携帯電話の操作体系に近付けた。右はWindows Mobile標準の画面

本体の色は濃い紫色の「ダークワイン」1色のみだが、これは、当初から豊富なカラーバリエーションを用意することが難しい製品において、誰からも「嫌われない」色を選択した結果だという。ビジネスシーンで違和感のないように派手さは抑えながら、完全な黒は避けてプライベートでの使用にもなじむものになっている。

受信最大3.6MbpsのFOMAハイスピード(HSDPA)に対応し、場所を選ばずに高速通信が行えるほか、無線LANはIEEE802.11a/b/gが利用可能。携帯電話で11aに対応するのは珍しいが、既に11b/gのネットワークがあるオフィス等でも干渉を気にせず別のネットワークとして追加できることや、11b/gと比較して同時利用可能なチャネル数が多く収容能力に優れることなどがメリットとして挙げられる。Bluetoothは2.0+EDRに対応。サポートするプロファイルも充実しており、ハンズフリー通話はもちろん、音楽のストリーミング再生、PCとの同期(ActiveSync)、GPSの接続、PCからのダイヤルアップ利用(Biz・ホーダイ対象外)などさまざまな使い方が可能。

アクティブなソフトの切り替えや終了ができるタスクマネージャを標準搭載する

無線LANを利用したIP電話ソリューションに対応。FOMA網・無線LANのどちらを利用するか、電話とパケット通信それぞれ別に設定できる

ニュアンス コミュニケーションズ ジャパン マーケティングマネージャーの柳智美氏

また、日本語入力機能にはF905iにも採用されているATOK(予測変換)に加え、子音入力の組み合わせにより少ないキータッチ数で単語を入力できる日本語T9 Text Inputを搭載。内覧会では、提供元のニュアンス コミュニケーションズ ジャパンからマーケティングマネージャーの柳智美氏が登壇し、そのメリットを説明した。

キー入力が何の言葉を指しているかを当てるクイズ型式でT9入力のメリットを紹介。通常の入力方式だと「メール」という3文字を入力するためにもキーを12回押す必要があったが、T9だと文字の数とほぼ同じ回数の入力で済む