ファイルメーカーは3月5日、最新Mac OS X Leopard専用のコンシューマ向けパーソナルデータベース「Bento」を3月6日から発売すると発表した。価格は4,800円(税別)で、5ライセンス付きのファミリーパックは9,800円(税別)となっている。

「Bento」。価格は4,800円(税別)で、5ライセンス付きのファミリーパックは9,800円(税別)

発表会では、FileMaker. Inc.社長のドミニーク P. グピール氏がパーソナルデータベースの必要性について説明。FileMakerでの調査結果について、回答者の75%がデータベースの使用を検討したが、そのうち2/3がトライしなかったこと、回答者の50%がもっと覚えやすいデータベースを切望していることを明らかにした。

FileMaker. Inc.社長のドミニーク P. グピール氏

ファイルメーカー代表取締役社長 宮本高誠氏

企業システムに少しかかっているが、企業の部門内の大きなワークグループからナレッジワーカーをFileMakerがカバー。Bentoはその下のコンシューマをカバーすることで新しいデータベース市場を創出しようとしている

現在FileMaker 9がターゲットとしている層は、ナレッジワーカーから大きなワーキンググループまで。その上の大企業向けにはオラクルがあるが、その下のコンシューマ向けで使いやすいデータベースはほとんどない。この空白のコンシューマを「Bento」がカバーすることになる。コンシューマをターゲットにするために、写真の整理、ガーデニングの記録といった個人で使うような用途で利用しやすいように設計。学習しなくても、すぐに使えるようにした。

Leopard専用としたのは、アップルの最新テクノロジーに対応させたことと、FileMakerのブランドイメージから。Leopard専用にデザインすることでより密な連携が可能。アドレスブックやiCal内に保存されている連絡先情報やカレンダーを自動的に表示できる。これにより、名前、電話番号、Eメールアドレスなどを「Bento」に再入力する必要はない。Finderから"Advanced Find"モジュールを再度使用してデータベースの中から特定の情報を正確に検索できるAdvanced Find、データベースのバックアップを簡単に取れるLeopardの新機能Time Machineにも対応している。

今後ファイルメーカーは、いままで同様にデータベースカテゴリーにフォーカスし続け、FileMakerシリーズで技術革新を推進。「Bento」のような新しい成長分野にも挑戦していくとした。

「Bento」の主な機能は、アドレスブックやiCalと連携、スタイリッシュなテーマやテンプレートの同梱、iPod Touchや.Macとの同期、iTunesのような検索機能、ドラッグ、ドロップ、インポートが簡単なことなど。Leopardの新機能を取り入れているが、iPod Touchとの連携では、Leopardと連携させた連絡先情報やカレンダー情報が、iPod Touchでも見られるようになる。

Leopardと連携することで、アップルのさまざまな最新技術が利用可能。iPod Touchや.Macとも連携できる

ペットサークルでの使用例。ペットを撮影した写真を管理するだけでなく、コメントを書き込んだりするなど、さまざまな応用が可能となっている

デモでは、ペットサークルの会合の出欠確認や、写真の整理などを紹介。出欠の確認ではアドレスブックから読み込んだデータを元に、確認画面を作成。誰から返事が来たか、誰が欠席なのかを一覧表示した。会合後は、撮影したペットの写真を整理。コメントの書き込みや相互リレーションを紹介した。

グピール氏、宮本氏。簡単で初心者でも扱いやすいことをアピール