これで、プログラムのビルドと設定を終えた状態となったので、録画が可能か検証を開始した。

注意事項

B-CASカードの取り扱いは、「B-CASカード使用許諾契約」に従う必要がある。

また、Friioで録画した番組のデータについて、第三者への譲渡、インターネット上のサイトなどへのアップロード、不特定多数に向けた公開などを行うと著作権法違反となる。本稿はこれら侵害行為を推奨するものではない。

最初に、VMWare PlayerからFriioとFriio内蔵カードリーダーを使えるように接続されているか確認する。

FriioとFriio内蔵カードリーダーを使えるように接続されているか確認

そしてターミナルを開いて、root権限で次のコマンドを実行し録画を開始した。

# work ●● 10 ●●ch-MULTI2.ts
Search friios from dir: /dev/bus/usb
1 friios found:
/dev/bus/usb/001/004: use this friio.
device: /dev/bus/usb/001/004
Signal level: 2.536940
Signal level: 1.951542
Signal level: 25.016708
Output ts file.
done.
Rec time: 10.927310 sec.
Signal level: 25.678131

上記の例は、物理チャンネル●●chを10秒間、「●●ch-MULTI2.ts」というファイル名で録画したものだ。今回はテストなのでroot権限で利用しているが、実際に利用する際にはパーミッションの設定が必要だろう。

次に、録画したファイルのMULTI2暗号を解いて視聴できるファイルに変換するため、実行プログラム名「b25」に変換元ファイル名、変換先ファイル名を指定して実行する。

# b25 ●●ch-MULTI2.ts ●●ch.ts

これでエラーが出ずに●●ch.tsができ上がれば完成したことになる。

このデータを仮想マシン上で「VLC media player」(vlc)で確認し、別のコンピュータに転送後録画されたファイルを確認した。以下の掲載画像はモザイクをかけてあるが、正常に再生できている。

別のコンピュータに転送後録画されたファイルを確認した

以上、LinuxでFriioソフトウェアを使う最低限の検証を行った。

最後に、試験・研究目的コード「ARIB STD-B25 仕様確認テストプログラムソースコード」開発者、そしてLinuxへ移植しFriio利用プログラムを開発した有志に感謝を捧げたい。