米NVIDIAは2月11日(現地時間)、現在スペインのバルセロナで開催されている携帯電話業界の展示会「MOBILE WORLD CONGRESS 2008」において、Windows Mobileベースのモバイル端末向けアプリケーションプロセッサ「NVIDIA APX 2500」を発表した。超低電力(ULP)のGeForceコアを搭載し、720pのHD動画の符号化/複合化、3Dインターフェイスなど、PCライクなユーザー体験を実現する。

NVIDIA APX 2500アプリケーションプロセッサ

3D表現によるUIの動作イメージ

「これは第2のPC革命の夜明けだ。ビデオ再生からビデオチャット、Webサーフィン、3Dゲームに至るまで、近年のPCの持つありとあらゆるリッチな映像表現の技術がモバイル機器に終結しつつある。APX 2500はMicrosoftのWindows Mobileとの組み合わせで、われわれにとって最も身近なPCとなる次世代スマートフォンを実現するだろう」と米NVIDIA社長兼CEOのJen-Hsun Huang氏は述べている。

APX 2500はARM11のマルチコア(MPCore)チップをベースに、OpenGL ES 2.0やDirect3D Mobileをサポートする超低電力のGeForceテクノロジを搭載。3Dゲームやインターフェイスの3D化に対応する高度なグラフィックス機能を備える。また省電力技術「nPower」によって、同プロセッサを用いた開発プラットフォームでは「10時間を超える720p HD動画再生、最長100時間のオーディオ再生が可能」という。WebサーフィンやSNS、GPSマッピングなど、最新のWebアプリケーション群をストレスなく利用できるモバイル体験の実現を目指す。

APX 2500は一部の主要企業カスタマーに対して同日サンプル出荷が行われており、2008年第2四半期には量産を開始する予定だという。同社サイトに製品の詳細が紹介されているほか、MOBILE WORLD CONGRESS 2008会場のNVIDIAブースでサンプルプラットフォーム上でのライブデモが実施されている。