結論

というわけで、簡単にSkullTrailプラットフォームを試してみた。とりあえず言えることは、これを使うためには、ケチっては駄目ということ。メモリはやはり4chとも埋めるのが必須だし、グラフィックスカードもGeForce 8800 GTですらちょっと力不足。やはりGeForce 8800 GTXか、もう暫くすると登場する65nm世代のハイエンド(GeForce 9700?)を持ち込むのが正しいあり方だろう。HDDも同様で、RAID 0は必須である。最近は250GBプラッタを搭載し、Sustainedで100MB/secのRead/Writeが可能なHDDが出てきているから、これらを使ってRAID 0を出来れば3台以上で構成するくらいの覚悟が必要な様だ。

勿論そうなるとシステム価格はうなぎ登りであろう。現時点で価格は発表されていないが、CPU価格はQX9770が$1399だから、恐らくQX9775もこんなあたりだろう。マザーボードはこれも想像するしかないが、例えばTyanのワークステーション向けボードが平均$500前後、IntelのS5400SFがストリートプライスで$600~$700というあたりだから、$700程度を想定しておくのが無難だ。メモリはまだストリートプライスもへったくれも無いのだが、例えばCrusialでDDR2-677 FB-DIMMの2GB×2のキットが$239.99。これを2組で$480といったところ。ちなみに同じようにDDR2-800のFB-DIMMを使うAppleのMac Proの場合、

  • 1GB×2 : \63,840
  • 2GB×2 : \127,890
  • 4GB×2 : \307,020

といった価格付けになっているようだ(*1)。ここから考えると、やはりDDR2-800の2GB×2は$700位にはなるだろう。さらに電源もそれなりのものが必要になる。今回使ったPC Power&CoolingのTurbo-Cool 1KW-SRの直販価格は$449.99といったところ。つまりCPU+マザーボード+メモリ(2GB×4)+電源だけで$5400ドル近い。日本円にして60万は軽くオーバーである。これにHDDを3~4台と、ハイエンドグラフィックスカード×2だと、概ね100万円コースとなる。同等の構成をMac Proで行うと軽く100万を突破するから、それに比べれば多少は安いというべきか、なんというか。有り体に言って、一般ユーザーには関係ない世界の製品である、と結論づけるべきなのであろう。

(*1) 2008年2月1日にApple StoreでMac Proのカスタマイズを行う際の差額から計算。