ベンチマークテストで性能を検証
さて、それでは実際に性能を見てみたい。今回は3GHz@1333MHz FSBのQX9650との性能差を見る、という形でテストを行ってみた。テスト環境は以下の通りだが、基本的にはCPUとM/B以外同一の環境である。先ほども述べた理由により、X48はDDR3-1066で利用しているため、メモリアクセス性能では理論上X38にはやや劣る事になる。その一方でX48と組み合わせたQX9770はQX9650に比べて7%弱高い動作周波数で動くわけで、このあたりの損得勘定は微妙な感じである。メモリに関しては、そもそもFSBが1600MHzだから帯域は12.8GB/sec、対してDDR3-1066でもDual Channelで21.3GB/secになっており、全然問題ないという考え方も出来るわけで、このあたりがどの程度影響するかもちょっと面白いところだ。
CPU | Core2 Extreme QX9770 | Core 2 Extreme QX9650 |
---|---|---|
Mother Board | Intel DX48BT2 | Intel DX38BT |
BIOS | BTX3810J.86A.1308.2007. 1112.1659 | BTX3810J.86A.1251.2007. 1016.1510 |
Chipset Driver | Inf Inf Driver 8.3.0.11 | |
Memory | Corsair CM3X1024-1600C7DHXIN×2 | |
DDR3-1066 9-9-9-24で動作 | DDR3-1333 9-9-9-24で動作 | |
Graphics Card | ATI Radeon HD 3850(Reference) | |
Graphics Driver | Catalyst 7.11 | |
HDD | ブート用:Seagate Barracuda 7200.7 120GB SATA (ST3120827AS)NTFSフォーマット | |
データ用:Seagate Barracuda 7200.7 120GB SATA (ST3120827AS)×2 RAID0 NTFSフォーマット | ||
Flash Memory | Transcend JetFlash TS4GJF160 (4GB:全量ReadyBoost) | |
OS | Windows Vista Ultimate 英語版 |
Sandra XII
SiSoftware
http://www.sisoftware.co.uk/
まずはここから。グラフ1がArithmetic、グラフ2がMulti-Mediaである。ちなみにJavaはRuntimeをちゃんと入れたにも関わらず、どちらの環境でもOut of Memoryエラーでテストが走らなかったので、なんとなくメモリコントローラ周りの管理に一抹の不安を覚えなくもない。それはともかく結果を見ると、Dhrystone.NET以外はほぼ順当な結果となっている。両者の性能差が7%弱で、結果もほぼこれを反映した形だ。何で.NETのDhrystoneだけが逆転しているかは、正直謎である。
Latency(グラフ3・4)に関しては、L2までは同等、それ以上ではX38が有利だが、これはメモリのレイテンシの設定を考えれば妥当とも言える。どちらも9-9-9ながら、X38が1333MHz、X48が1066MHzだから、実際のレイテンシは25%ほどX48が多い計算になり、結果もほぼこれを物語っていると言える(*1)。グラフ5はメモリ帯域の結果だが、これもまあ、セオリー通りである。
総じて、この時点ではどちらの環境も妙に遅いとか速いということが無い、理論どおりの結果を出していると言える。
(*1)加えて言えば、縦軸がClockなので、3.2GHz駆動のX48の方が7%ほど多めにカウントされる計算になる事にも注意されたい。