最後にFB-DIMMに関して。こちらで、FB-DIMM2はほぼ死んだと考えられ、その一方FB-DIMMのDDR2-800が立ち上がりつつあるという話は紹介したが、もう一つのトレンドが低電力化。例えばMicronのブースでは、新しいMicron Aspen Memoryを発表しており(Photo31)、実際に従来のモジュールと混在させて(Photo32)、その消費電力を比較する(Photo33)というデモを行っていた。

Photo31:BallistiXと違うのは、こちらはMicron自身がCommitすること。チップレベルで1.5V動作を保証する、という点が大きく異なる。

Photo32:消費電力測定用アダプタを介して装着されるAspen FB-DIMM(下側2枚)と通常のFB-DIMM(上側2枚)。Aspenは従来の倍のメモリ容量にすることで、同容量のシステムならばDIMM枚数を半減できることでも、省電力化が図れるとしている。

Photo33:消費電力比較。左がピーク値、右が平均値である。平均でも4.5W程度、消費電力を下げられるという図。FB-DIMMのAHB分位はこれで稼いだ計算になる。

この場合、メモリチップそのものもさることながら、AHBも1.5V動作が必要になるわけで、これも専用品を提供するベンダーと選別品を提供するベンダーが混在している模様だ。というのは、800MHz/1.8Vに対応したAHBと667MHz/1.5Vに対応したAHBはやはり一緒には作れないということだそうで、端的に言えば800MHz AHBを専用品で提供するベンダーは667MHz 1.5V AHBも専用品となり、800MHzを選別品でやるベンダーは667MHz 1.5Vも選別品、ということらしい。実はこの667MHz 1.5Vは800MHz 1.8Vよりマーケットが大きい(潜在的には、既存のFB-DIMMを使っている大規模サーバーが全てターゲットになりうる)ということで、割と各社とも真剣にやっており、会場ではすくなくともMicron以外に4つのベンダーが1.5V対応FB-DIMMを展示していた。