JR北海道は、2024年3月16日に実施するダイヤ改正で、函館本線岩見沢~旭川間に新型車両737系を投入し、岩見沢~滝川間でワンマン運転を開始すると発表した。気動車から電車への置換えにより、滝川~旭川間で所要時間が14分短縮される列車もあるという。

  • JR北海道の新型車両737系(2023年4月の報道公開で撮影)

737系は老朽化した気動車等の置換え用として新製された通勤形交流電車。ワンマン運転に対応した2両編成で、13編成(計26両)を製作するとしていた。2023年5月から室蘭本線の室蘭~苫小牧間などに投入。キハ143形をすべて置き換え、電車化したことで走行性能が向上し、東室蘭~苫小牧間で平均9分(最大17分)の所要時間短縮を実現したとのこと。

現在、函館本線岩見沢~旭川間の普通列車はおもに721系を使用するほか、一部列車は気動車による運転だった。来年3月のダイヤ改正で737系(一部列車はH100形)に置き換えられ、あわせて岩見沢~滝川間でワンマン運転も開始(朝および夜間に札幌方面へ直通する列車は除く)。電車化に伴う所要時間短縮も図られ、現行の滝川駅6時33分発・旭川駅7時29分着(気動車2両編成で運転)の下り普通列車はダイヤ改正後、滝川駅6時45分発・旭川駅7時27分着(737系2両編成で運転)となり、所要時間が14分短縮される。

  • 737系は今年5月にデビュー。現在は室蘭・東室蘭~苫小牧間などで運用される

  • 737系の車内はオールロングシート。フリースペースも設けられている(2023年4月の報道公開で撮影)

737系の投入により、車両が低床化されて乗降口のステップがなくなるほか、車いすスペース、車いす対応洋式トイレ、フリースペースが設置され、車いす・ベビーカー利用者も快適に乗車できる。ダイヤ改正後、737系とH100形で運転する列車については、各駅で乗客がボタンを押してドアを開閉し、乗降りする方式が採用される。

なお、737系を投入する区間において、夕夜間に旭川駅から滝川駅まで上り1本、滝川駅から深川駅まで下り1本を増発。一方、利用状況に合わせ、日中時間帯の一部列車を運転取りやめとする。