東京メトロは23日、日比谷線新型車両13000系の特別運行を実施した。南千住~霞ケ関間を1往復し、南千住駅をはじめとする運行区間の各駅、運行中の車内ともに多くの鉄道ファンらで混雑した。この特別運行は12月25日まで3日間限定で行われる。

東京メトロ日比谷線新型車両13000系の特別運行が始まった。往路は南千住駅を9時16分に発車する

日比谷線新型車両13000系は2017年3月から運行開始される予定で、東武スカイツリーラインにも乗り入れる。日比谷線・東武スカイツリーラインの相互直通運転で使用される既存車両は片側3ドア(一部車両は前2両・後2両が5ドア)の18m車両8両編成だったが、新型車両13000系は将来のホームドア導入に向け、片側4ドアの20m車両7両編成に変更された。東武鉄道が導入する日比谷線直通の新型車両70000系と仕様共通化も図られる。

今回の特別運行は「東京メトロからのクリスマスプレゼント」として、日比谷線内限定で実施され、往路の時刻は南千住駅9時16分発・霞ケ関駅9時42分着、復路の時刻は霞ケ関駅9時53分発・南千住駅10時19分着とされた。往路の始発駅となった南千住駅では、多くの鉄道ファンらでごった返す中、9時15分頃、1番線ホームに13000系(13101~13001の7両編成)の臨時列車が入線。既存車両の停止位置より後方で停止した。

新型車両13000系(20m車両7両編成)は既存車両(18m車両8両編成)より後方で停止する。日比谷線の駅では新型行先案内表示器の導入も進む

13000系の臨時列車は南千住駅区長の出発合図で発車し、1時間程度かけて南千住~霞ケ関間を往復した。車内も混雑した様子で、特別運行を行った区間の各駅にも鉄道ファンらが集まっていたが、大きな混乱などはなく、無事に初日の運行を終えた。その後、特別運行を行った13000系の車内が報道関係者向けに公開された。

今回の特別運行では、日比谷線の路線カラーにちなんだシルバーのドラえもん(東京メトロ「すすメトロ!」キャンペーンのキャラクター)が車内の中吊りポスターやドア横ポスターに登場。3画面ディスプレイのうち1画面を使った動画にもドラえもんが現れ、新型車両の搬入時の様子を紹介している。他にも東京メトロサービスマネージャー「駅乃みちか」が車内設備を紹介する動画、新型車両の操舵台車を紹介する動画などが放映された。これらの動画は「すすメトロ!」ウェブサイトでも期間限定で公開されている。

東京メトロ日比谷線新型車両13000系の特別運行は12月25日まで実施する予定だが、事故や荒天などの理由で急遽変更になる場合もあるとのこと。その後も2017年3月の本格導入に向け、引き続き準備を進めていくとしている。

特別運行を行った日比谷線新型車両13000系の外観・車内