学習者用端末に求められる性能とは?

「GIGAスクール構想」では、学習者1人に対し1台の端末を配備して教育に活用することになっているが、その端末は何でもいいというわけではない。文部科学省はサイズや性能などである程度の条件を定めたモデルを提示しており、その内容からどのような端末が求められるのかが読み取れる。

「GIGAスクール構想の実現パッケージ」の価格帯としては「米国の300ドルパソコンを念頭に、大量調達実現を含めて、5万円程度の価格帯」とされている。

また、「文部科学省・新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」では「安価で一般に普及している機種を時代に合わせて更新(高価・高性能な機種は不要)」としており、従来の学校向け端末と比較するとだいぶ安価な設定といえる。国からの補助金は調達価格の半額まで、端末1台あたり4.5万円を上限としているため、それを使い切るなら9万円までの端末が選択肢に入るわけだが、それでも安価な端末であることに変わりはない。

OSはWindows、Chrome OS、iPad OSが列記されている。ハードウェア的な制限としては、ノート型もしくはタブレット型のモバイル端末であること、Bluetoothではない接続式のキーボードが利用できること、カメラが搭載されること、タッチパネル搭載であることなどが挙げられている。さらにディスプレイサイズや起動時間、保守内容等にまで触れられており、強制力はないとしつつもかなり具体的な条件といえる。

クラウドを活用し、ブラウザベースでの作業が基本とされているため、性能面を抑えたスペックの端末でも問題なく利用できそうだ。ただし小学生なら6年間、中高生でも3年間は使い続けたいことを考えると、OSのアップデートに長期間ついていける基本性能を備えていることも条件になるだろう。

先行導入事例ではChromebookが健闘中

標準仕様について、さらに詳細に解説したドキュメントでは、学習者が対応できるなら英語キーボードでもかまわない、LTEなしのWi-Fi接続のみの端末でも問題ないなど、安価な端末選択についてのアドバイスも行なわれているが、選択肢に上る端末はさほど多くないだろう。

以前から私立を中心に導入されてきたiPadについては、Bluetooth接続のキーボードだと狭い教室で全員が利用する際に接続トラブルの可能性があるため、スマートキーボードとの組み合わせが求められる。5万円程度という条件を考えると、予算的にLTEなし端末を選択してギリギリといったところだ。

それでは、実際の現場でGIGAスクール構想に向けて導入されている端末は何だろうか。以前から学校法人向けの導入を手がけてきたサテライトオフィスによると、おおむねWindows端末とChromebookが4割ずつ導入されており、残る2割程度がiPadといった印象だ。

Windowsは、日本のビジネス現場で長く利用されてきた実績があり、教員が使い慣れている、将来的に仕事で利用する可能性が高いなどのメリットがある。中には自宅にWindows端末があり、触った経験がある学習者もいるだろう。

iPadは端末自体が軽いことや直感的な使い方ができることなどが魅力であり、私立の学校法人においてはその見映えやブランド力も選択ポイントのひとつとされてきた。国内導入事例が多く、一般的なノウハウもインターネット上に多く公開されていて活用しやすい。

Chromebookについては、日本でそれほど馴染みがないかもしれない。しかしそれにも関わらず、GIGAスクール構想への対応を目指した導入例は着実に増えている。ちなみにアメリカでは教育機関での導入実績が豊富にあり、学校向け端末としてスタンダードな存在といえる。安価な端末も複数あることから、条件に合う学校端末として導入に至ることが多いようだ。

お勧めはChromebook+G Suite for Education

性能や価格以外にも気にしなければならないのが、学習環境だ。クラウドを活用した学習環境を整備しなければならないため、教育利用できるクラウドサービスが端末選定時の大きな条件になる。Windows環境ならOffice 365、ChromebookならG Suiteの利用が最有力の候補になるだろう。どちらもビジネスシーンでも利用実績が豊富なので教員の負担が少ないうえ、教育機関向けに無償ライセンスが用意されていることも魅力だ。

サテライトオフィスはOffice 365とG Suiteの両方において企業導入の実績が豊富であり、機能を補うアドオンもそれぞれ用意している。しかしGIGAスクール構想に対応するためにお勧めしたいのは、Chromebook+G Suiteという組み合わせだ。

  • サテライトオフィスは端末販売から導入・運用サポート、教育プログラムまで用意

    サテライトオフィスは端末販売から導入・運用サポート、教育プログラムまで用意

G Suiteは教育機関向けに12年前から対応しており、「G Suite for Education」ではビジネスで使われるG Suiteのフル機能が無償で利用できる。さらに教師と学習者のコミュニケーションを支え、学習成果を高めるツール「Classroom」も用意されている。ブラウザベースでの作業を基本とするという条件にも、Chromebookはマッチしている。

サテライトオフィスでは教育機関向けに導入から運用、教育までのサポートプログラムを用意しているため、ただ導入するだけでなく使いこなしまでを支援してくれる。ぜひ、急速に国内需要が伸びてきているChromebookという選択肢に目を向けてみてほしい。

監修:原口 豊(はらぐち・ゆたか)

大手証券会社システム部に在籍後、1998年、サテライトオフィス(旧ベイテックシステムズ)を設立。2008年、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始。G Suite(旧Google Apps)の導入やアドオンの提供で、これまで実績4万社以上。「サテライトオフィス」ブランドでクラウドサービスの普及に尽力している。

サテライトオフィス

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さまざまなビジネスモデルに最適なソリューションパッケージを開発し、ユーザー目線に立った戦略の企画・提案を行っています。業界No.1の導入実績を持つG Suite(旧Google Apps)やOffice 365、LINE WORKSなどクラウドコンピューティングに関わるビジネスの可能性を追求しています。

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