サイバー攻撃の標的はもはや大企業に限らない。むしろ近年では、セキュリティ対策が手薄な中堅・中小企業が狙われるケースが急増しているのだ。その解決策として、TXOne Networksが提供するのが、USB型マルウェアスキャンツール「Portable Inspector Lite」である。PCに差すだけで簡単にマルウェアチェックを行える同製品は、専門知識を必要とせず、初期コストも抑えられるセキュリティ対策の「ファーストステップ」に最適なツールだ。本記事では、同製品の特徴や中堅・中小企業にもたらす価値、さらにはその導入意義についても詳しく解説する。
いまや中小企業「こそ」が狙われている! 見過ごせないサイバー攻撃の実態と深刻な損害
昨今、ニュースで取り上げられるサイバー攻撃といえば、大企業や医療機関といった大規模組織が注目されがちである。しかし実際には、攻撃者の標的は中堅・中小企業にも広がっており、その脅威は決して他人事ではない。
2024年の調査では、データを「人質」にして金銭を要求するランサムウェアの被害企業のうち、実に63%が中小企業であり、防御が手薄な小規模企業ほど狙われている実態が明らかになっている(※1)。また、被害を受けた中小企業の業種も製造業に限らず多岐にわたる点も忘れてはならない。
もはや「自社は関係ない」という意識自体が最大のリスクとなり得るといえるだろう。セキュリティ対策は業種・規模を問わず不可欠な経営課題となっている現実を、まずは受け入れることが重要だ。
中小企業がサイバー攻撃を受けた場合、その影響は決して軽微ではない。調査によれば、被害金額の平均は約73万円に上り、復旧までに要する時間は平均で5.8日間(※2)。業務停止やネットワーク遮断といった直接的な損害に加え、リカバリー対応に追われる中で生じる間接的な損失も甚大である。
また、こうした影響は企業内部にとどまらず、取引先や顧客にも波及する。特にサプライチェーンの一端を担う中小企業が攻撃を受ければ、連鎖的に上流・下流の企業活動にまで影響が及び、信用失墜にもつながりかねない。そうなると、ビジネス的な損失は計り知れないものとなるだろう。サイバー攻撃は一度の被害で企業全体の信頼基盤を揺るがす深刻なリスクとなるのだ。
セキュリティ対策が進まない「現場のリアル」──見えにくいリスクと無防備な日常
中堅・中小企業の多くは、いまだ十分なセキュリティ対策を講じられていないのが実情である。特に、外部ネットワークを遮断して運用する工場などの製造現場では、「インターネットに繋がっていないから安全だ」と認識されがちだ。しかし実際には、USBメモリやポータブルHDDといった外部メディアの持ち込みによって、マルウェアが侵入し、ネットワーク内の機器全体が危険にさらされるケースも少なくない。こうした盲点が、企業のセキュリティホールとして突かれてしまうのだ。
加えて、OSや端末が古いまま更新されていない、そもそもセキュリティソフトが導入されていないといった環境も珍しくない。担当者が総務など別の業務と兼務している社員であり、ITに関する知識や専門性が乏しいまま、対応を迫られている現状もある。こうした背景には、「何をどこから始めればいいかわからない」という戸惑いが根強く存在している。
調査によれば、セキュリティに投資していない企業は62%にも上る(※2)。その理由として、「必要性を感じていない」「費用対効果が見えない」「コストがかかりすぎる」といった回答が目立ち、経営的な優先度の低さが明らかになっている。また、「ニュースで見るのは大企業ばかり」「自社には重要な情報などない」「これまで問題が起きていないから大丈夫」といった意識面の課題も根深い。
しかしながら、被害は自社だけでなく、取引先企業やその顧客にまで及ぶリスクがあることも忘れてはならない。見方を変えれば、こうした状況下でしっかりとしたセキュリティ対策を講じている企業は、それだけで取引先からの信頼獲得や差別化につながる。いまこそ、備えの有無が競争力を左右する時代に突入しているといえるのだ。
シンプル・安価・高機能で中小企業の「最初の一歩」に最適なマルウェア対策ツール
中小企業にとって、セキュリティ対策は「必要だとは思っていても、何から始めればよいかわからない」ものであるケースが多い。そうした企業に向けて、TXOne Networksが今年3月に提供を開始したのが、USBメモリ型マルウェアスキャンツール「Portable Inspector Lite」だ。同ツールは、手軽に始められるセキュリティ対策の「ファーストステップ」として最適な製品だといえる。
Portable Inspector Liteは、同社の「Elementシリーズ」に属するPortable Inspector製品群の中でも、マルウェアスキャン機能に特化した、最も手軽に導入できるエントリーモデルである。Portable Inspector製品群はいずれもUSBスティック型の本体をPCに接続するだけで使用できる。ソフトウェアのインストールは不要で、専門的なIT知識も必要ない。LEDライトによる直感的なインターフェースを採用しており、脅威を検知したかどうか、一目でわかる仕組みになっている。
特に、工場などのクローズドネットワーク環境では、USBメモリを通じたデータ受け渡しやファームウェアやパターンファイルなどの更新の機会が多く、気付かないうちにマルウェアが持ち込まれてしまうリスクがある。Portable Inspector Liteは、こうしたスタンドアローン環境でも簡単に利用でき、現場のオペレーターでも扱える手軽さが評価されている。さらに、利用端末の制限がないため、PC1台につき1個などと何個も買う必要がないというのも魅力の1つだ。必要最小限の機能を維持しつつ、コストを大幅に抑えることを可能にしているPortable Inspectorは、セキュリティ対策をこれから始めたいと考える中小企業のファーストステップとして最適な選択肢といえる。
Portable Inspector Lite が選ばれる理由とは
Portable Inspector Liteが中小企業から高い評価を得ている理由は、その使いやすさに加え、実用性と将来性を兼ね備えたさまざまな優位点にある。
その中でも特に注目したい点としてあげられるのが、「PDF形式のスキャンレポートの出力機能」だ。PC内のマルウェアスキャンをするだけでなく、同時にPDF形式のスキャンレポートを出力してくれる。レポートには、脅威の有無だけでなく、インストール済みのアプリ一覧の情報も含まれており、怪しいアプリや余計なアプリが入っていないことが証明できる。さらに、提出資料としてそのまま使える体裁で生成されるため、取引先への提出や内部監査にも即対応できる。現場でマルウェアフリーレポートを提示できることは、会社の信頼性の裏付けや、新たな企業取引のキッカケにもなるだろう。
そのほか、上位機種と同等の高度なスキャン機能や、複数のPortable Inspector Liteのスキャンログの収集やパターンファイルの更新などを一括管理できる管理プログラム、さらにOSが起動しない状態でもUSBブートスキャンを実行可能できる点など、魅力的なポイントは豊富にある。
また利用していくうちにもっと高度な機能を活用したいと感じた場合は、ライセンス更新時に上位機種のStandardへアップグレードも可能となっている。
「簡単・確実」を、すぐに実現! Portable Inspector Lite がもたらす導入効果
Portable Inspector Liteの最大の価値は、従来のセキュリティ製品では対応が難しかった環境にも、手軽にマルウェア対策を導入できる点にある。たとえば、製造現場のスタンドアローン機器や古いOSを搭載したPC、あるいは外部業者が持ち込むPCなど、一般的なエンドポイント対策やUTMでは保護しきれない「すき間」を、この一本を差し込むだけでカバーできる。ITの専門知識が不要であること、そして利用端末数に制限がないことから、運用負荷やコスト面でも高い効果が期待できる。
さらに、導入価格も中小企業にとって現実的な水準に抑えられており、「最初の一歩」として安心して取り組める点も評価されている。
セキュリティ対策は「コスト」ではなく「価値」である
TXOne Networksでは、Portable Inspector Liteを通じて、導入企業がセキュリティ対策の第一歩を踏み出し、本業に集中できる環境づくりを支援したいと考えている。まずは「使ってみること」から始めて、自社のセキュリティレベルを高めることで、最終的には企業価値そのものの向上につなげていただきたい。
セキュリティはもはや「守り」だけではなく、「製品やサービスのクオリティ」の一部なのだ。
参考資料
- (※1)警察庁「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について 」
- (※2)独立行政法人 情報処理推進機構「2024年度中小企業等実態調査結果 速報版 」
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