ワークステーションという言葉を聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。3Dグラフィックを用いたデザイン、CADやBIM/CIMなどの設計、あるいは動画・画像編集といった、高い処理性能を必要とするプロフェッショナルユースのマシン……そう考える人が多いはず。もちろんそれはその通りなのだが、ワークステーションをより平易な表現で、紐解くとすれば、“性能の高いパソコン”と呼ぶこともできるのではないだろうか。

そして、もしパソコンだと考えるなら、従来のように特定の専門分野に限らず、一般的なビジネスで通常より高い性能が欲しいシーンでも力を発揮する、という期待をしたくなる。

国内ワークステーション15年連続シェア1位を誇る日本HPの2人のキーパーソンに、ワークステーションを取り巻くニーズと、そのニーズを満たす製品の強みについて伺った。

PCの延長=エントリーワークステーションの考え方

日本HPが展開するHP Storeの法人向け営業部門に所属する高橋真一氏は、ワークステーションはもちろん、ビジネスPCも含めた製品・サービスを法人顧客に提案する活動を担っている。HP Storeと聞くとオンラインストアや電話による通販ショップのイメージがわくかもしれないが、高橋氏のような営業担当が在籍し、コールセンターも用意されており、顧客の多彩なニーズにアプローチして最適な形を提案できる組織となっているのが特徴だ。

その高橋氏はアフターコロナのいま、ワークステーションに関する問い合わせが増加傾向にあると語る。

「コロナ禍を経てWeb会議が浸透し、並行してExcelやPowerPointの作業も行わなければいけない状況が当たり前になってきました。すると、これまで業務で使ってきた一般的なPCではパワー不足で“重たい”と感じ、より性能の高いワークステーションに魅力を感じるケースが増えていると思われます」(高橋氏)

  • HP Store &オムニチャネル事業本部 コマーシャル営業本部 ダイレクトセールス部 エキスパート セールス レプリゼンタティブ 高橋真一氏

    HP Store &オムニチャネル事業本部
    コマーシャル営業本部 ダイレクトセールス部
    エキスパート セールス レプリゼンタティブ
    高橋真一氏

たしかに、いまも多くの仕事で使われるExcelで何万行ものデータを扱ったり、マクロをバリバリ動かしたりすると、通常のPCではパワーに物足りなさを感じることもあるだろう。業務効率化・生産性向上が叫ばれる現在、“重たい”PCでの作業は非効率かつ生産性が上がらないのも容易に想像できる。さらにはいま、様々な業界で未曾有の人手不足が叫ばれており、人材確保も重要なテーマであるが、「PCの動きが重くてストレスを感じ会社をやめる」人もいるそうだ。そう考えると、従業員満足度向上の観点からも、業務用端末の処理能力はないがしろにできないといえるだろう。

そんなときに選択肢として挙がるのが、ワークステーションだ。従来、グラフィックの専門家や設計者などに使われることから一般のビジネスユーザーには関係ないと思われてきたワークステーションだが、実は、とりわけエントリーモデルにおいてはPCの延長に位置すると考えてもいいのではないか。「一般のPCでは性能不足で処理にもたつく作業でも、性能に余裕のあるワークステーションならサクサク動かすことができ、実際にバックオフィス部門に導入して良かったという声も聞いています」と高橋氏は話す。

余裕のある高性能なワークステーションが快適なオフィス作業をサポートする

ワークステーションは、PCと比べてメモリなどパーツ選択の自由度が高い。ニーズに応じて柔軟にカスタマイズできるのも大きな強みだ。

そして最大の違いは、やはりグラフィックス面の強さである。高度なGPUを求める3Dグラフィックのプロだけでなく、近年はゲーミングPCとしてハイエンド機を購入する個人ユーザーもいるそうだ。

「用途に応じてさまざまな高性能グラフィックボードを選べます。ここ最近のトピックでいえば、AI処理のためワークステーションを導入したいという問い合わせも増えています」(高橋氏)

インテルのAI PC向け次世代CPU、インテル® Core™ Ultraプロセッサーは、AIの推論処理に特化したNPU(Neural Processing Unit)を搭載しており、AI処理をより最適な形で実行することで、高性能かつ低消費電力を実現している。さらに内蔵GPUとしてインテル® Arc™ グラフィックスを搭載したことで、グラフィックス性能を飛躍的に向上させ、ワークステーション=ディスクリートGPUという概念を覆した。

もちろん日本HPでもインテル® Core™ Ultraプロセッサーを搭載したAIワークステーションのラインナップをリリースし、一般のPCでおなじみのインテル® Core™ プロセッサーシリーズから、ワークステーションで標準的なインテル® Xeon® プロセッサーシリーズ、そしてインテル® Core™ Ultraプロセッサーまで、CPUを多様な選択肢の中からのチョイス可能だ。

もちろん性能が高いだけに、エントリーモデルのワークステーションであっても一般のPCと比べて価格帯が高くなるのは事実。とはいえ、その価格に見合った、あるいはそれ以上のパフォーマンスを体感し、より快適な作業環境を実現できることは間違いない。

加えて日本HPのワークステーションには、ビジネスユースの観点から注目すべき理由がほかにもある。それは“東京生産”である点だ。

“東京生産”の安心感とサステナビリティを支える日本HPのこだわり

日本HPの東京生産は1999年に東京都あきる野市でスタートし、2024年で25周年を迎える。東京工場はその後、昭島市に移り、現在はさらに日野市へと移転している。ワークステーションの生産も2001年5月に始まり、すでに四半世紀に近づく長い歴史を有する。

日本HPブランドのあらゆる製品の国内における製造・輸入・出荷等を統括するサプライチェーン統括本部長の吉田敦子氏は、日本HPの“東京生産”すなわち「Made in TOKYO」の強みを次のように解説する。

「当社のパートナー様とお客様の約8割は、東京もしくは近郊に拠点を構えています。顧客の近くでモノを作り、お届けしているということは、輸送における地理的な近さ・時間的な優位性はもちろん、輸送時のCO2排出を最低限に抑えられる点でもメリットがあると考えています。それに加えて、気軽に足を運び、工場や製品を実際に見て、貴重なご意見をいただけるという点でも“東京生産”に意義を感じています」(吉田氏)

  • 日本HP 執行役員 サプライチェーンオペレーション統括本部統括本部長 吉田敦子氏

    日本HP 執行役員
    サプライチェーンオペレーション統括本部
    統括本部長 吉田敦子氏

後段の「顧客の意見」は、実際のモノづくりで活かされているそうだ。例えば薄型軽量ビジネスノート「HP Dragonfly」シリーズは、東京工場を訪れた方々から「とにかく物理的な重量の軽いノートPCが欲しい」とご意見をいただき、さらに当時多くの日本のお客様から同様のお話しを頂戴していたことを背景に、「世界中で最もノートPCの重さにこだわる日本の顧客」(吉田氏)という考えのもと、日本が発端となり誕生したのだという。

また、ワークステーションはPCと比べて製造工程が多く、作る側に高いスキルが求められる。そのため東京工場ではとりわけスキルに優れたスタッフを製造にアサインしており、高い品質を突き詰めていると吉田氏は語る。また、エントリーモデルのZ1 Towerだけでも172,800通り、Z8にいたっては23,311,552通りのカスタマイズが存在し、しかもそうした丁寧な製造を追求しつつ納期は5営業日、つまり月曜に受注した製品は金曜にお届け可能なのが大きな特徴だ。これも顧客の事業拠点に近い東京生産ならではのアドバンテージといえる。

  • 東京工場での組み立ての様子

    東京工場での組み立ての様子

さらには、顧客の関心事であるサステナビリティの点でもさまざまなこだわりを投入している。前出の輸送距離・時間の短さに起因するCO2排出削減はもちろん、強度を保ちながら取り扱いや資源回収が容易な梱包材を独自開発。日本発信の東京工場におけるその取り組みがグローバルにも認められたという。

「どうリサイクルするかまで考えながら製品を選ぶ時代になったと肌で感じています。当社としてもその思いに応えるため、Made in TOKYOの高品質製品をサステナブルに利用していただけるよう、さらに努力を続けていきたいと思っています」(吉田氏)

ノート型のワークステーションという選択肢と日本HPのこれから

ワークステーションというとデスクトップ型のイメージが強いだろう。日本HPでもCore™ i9 プロセッサーを搭載している「Z1」というコストパフォーマンスとバランスに優れたエントリーモデルから、省スペースなコンパクト筐体の「Z2 mini」、もちろんハイエンドまで幅広く用意する。加えて、「最近はノート型の需要も伸びています」と高橋氏は近年の市場感について話す。そして実際に、経理などのバックオフィス業務で便利に使うことができ、持ち運びも可能なインテル® Core™ Ultra プロセッサー搭載「ZBook Firefly」をはじめ、多様なシーンに応えるノート型製品が多く登場してきている。

「生産性向上、人手不足の解消、従業員満足度アップといったお客様が抱える課題の解決に、当社はこれからもハードウェアの面から貢献していきたいと考えています」(高橋氏)

15年連続シェアNo.1の信頼性、東京生産の安心と利便性、そして多彩なニーズに迅速かつ丁寧に対応する体制……日本HPのワークステーションに今後も注目だ。

日本HPが提供するワークステーション製品をご紹介!

HP Z1 Tower G9 Workstation / HP Z2 SFF G9 Workstation /
HP Z2 Tower G9 Workstation / HP Z2 Mini G9

  • 図版

インテル® Core™ プロセッサーにより、アイデアをすばやく形にして、複数のアプリを同時に実行します。
あなたのワークフローに合わせて、Workstationをお選びいただけます。2D/3D CADからエントリクラスのVRまで、ワークフロー全体にわたってスピードアップと効率向上が可能です。

HP Z4 G5 Workstation

  • 図版

レンダリングやシミュレーションから、高度なビデオ編集や膨大なデータセットの準備まで、高度なワークフローに対応します。
Z4はインテル® Xeon® W7プロセッサーを搭載しており、幅広いプロフェッショナルアプリケーションのワークフローを加速させ、業務変化に合わせて拡張も可能。

HP ZBook Firefly 14inch/16inch G11

  • 図版

インテル® Core™ Ultraプロセッサーを搭載した世界最高レベルの薄型軽量モバイルワークステーション。複雑なビジネスワークに対して電力効率に優れたパフォーマンスを発揮します。
Firefly 16inch G11 5月中旬、
Firefly 14inch G11は6月上旬頃販売開始予定。

HP ZBook Power 16 inch G11

  • 図版

次の時代のAIに特化して作られた新しいインテル® Core™ Ultra プロセッサーとディスクリートグラフィックスにより、3Dワークロードをすばやく処理し、スピード低下を解消して、本格的なマルチタスキングに取り組みます。
6月上旬頃販売開始予定。

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日本HP ワークステーション

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0120-830-130

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