世の中が変化し、ビジネスの形が変わりゆく中でも、企業にとって情報発信の主戦場がWebサイトであることは依然変わりない。ビジネス拡大につれてWebのコンテンツ量も増加していくが、とりわけ大手企業は大規模なWebサイトを展開し、数千、数万といった膨大なページを抱えているため、その運用・管理も大変な手間となる。となれば、その大量のコンテンツを管理するCMSに着目するのは当然の流れだ。大規模サイトを有し、また多くのグループ会社の管理やグローバルにも事業を展開する大企業が注目すべきCMSのトレンドを追った。

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乱立するWebサイトの膨大なコンテンツ管理が大企業のテーマに

企業がデジタルマーケティングを進めるうえで、とにもかくにも「Webサイトをつくる」ことが施策の柱となっていた時代があった。こうした背景から企業のWebサイトは増加の一途をたどり、それに合わせて当然ながらコンテンツそのものも膨大に増え続けているのが現在の状況といえる。

コンテンツが激増する中、企業にとってはそこにガバナンスをどう利かせ、セキュリティを担保していくかが新たな悩みのタネとなっているはずだ。なぜなら「Webサイトをつくる」ことに主眼を置いていたため、結果として現在は事業部ごと、ブランドごと、あるいは海外展開している企業であれば国・地域の事業会社ごとに別々のWebサイトが乱立している。そこではサイトごとに異なるメッセージが発信されていたり、運用・管理が非効率になっていたりといった問題も起きているようだ。

それは、対外的に発信するメッセージの不統一による企業・ブランドイメージの毀損、事業や地域によって情報の充実度に差が生まれることに起因する機会損失、また更新作業に関わる権限等の管理不徹底によるセキュリティ上のリスクなどにつながりかねないことを意味している。

Webサイトが分散しながら増えていく中で、大企業は膨大なコンテンツに対してガバナンスを利かせ、セキュリティを確保しながら一元管理していくことが必須となっている。だからこそCMSの存在がクローズアップされ、かつ大規模なコンテンツ管理において高いパフォーマンスを発揮できるCMSを選ぶことの重要性が高まっているわけだ。

多サイトの効率管理とガバナンス・セキュリティ強化に適したCMSの選び方

実際にCMSを選定するうえで、基準として意識すべきポイントがいくつかある。まずはわかりやすく、「大きい」/「小さい」という軸からフォーカスしてみよう。

「大きい」「小さい」というのは、文字通り何千、何万ページにも及ぶ大規模なWebサイトのコンテンツ管理に向いたCMSか、それとも中小企業やスタートアップが展開する小規模サイトの管理に向いたCMSか、という視点である。CMSの世界では小規模サイト向けのCMSを「ブログ系CMS」、対して大規模サイト向けのCMSを「エンタープライズCMS」と呼ぶ。

まずブログ系CMSとは個人が利用するようなCMSで、たとえばWeb担当者が1人しかおらず、展開するページ数も限られている企業での利用に適したもの。CMSとしてよく知られるWordPress、Movable Type などが代表的だ。一方のエンタープライズCMSは、上記のように大規模なコンテンツやデータの管理・運用に特化したCMSだが、それを定義する機能面の特長としては大きく次の3点が挙げられる。

1つ目は、扱えるページ数。エンタープライズCMSなら複数サイトの数千、数万といった膨大な数のページもきっちり管理できる。小規模サイト管理に特化したブログ系CMSで何万ページものサイトを扱うのは実際的に厳しく、その何万ページのどこにどのようなコンテンツがあるのか把握できず、結果的にさまざまなトラブルにつながってしまうだろう。

2つ目はWebガバナンス機能が充実していること。大企業のサイトは複数の部署が運用・管理にタッチし、かつその部署内にも担当者が複数いるケースが多い。加えて外部発注のパートナーが関わることもあり、実に多数の人間が携わる。この多人数が適切にアクセスできるか、企業・ブランドとして統一したメッセージやイメージを発信できるか、またどの担当者がどの部分に手を加えたかを可視化してガバナンスやセキュリティを確保できるかは、大企業のWebサイト管理においてきわめて重要なテーマとなる。ブログ系CMSは基本的に1人の担当者が運用するのに向いたものであるため、大企業のこうしたニーズには対応できない。

そして3つ目は、データベースと連携し、複雑な構成を実現できることだ。大規模サイトにおいては莫大な数のページをすべてイチから作っているわけではなく、たとえば商品ページは商品データベースの情報から動的にページを生成するケースが一般的である。エンタープライズCMSはデータベースと連携しやすく、静的コンテンツに加えて動的コンテンツも扱えたり、あるいは動的コンテンツ同士を組み合わせられたりと、複雑な構成のWebサイトに対応できるのが特長だ。

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「大きいCMS」すなわちエンタープライズCMSにはこうした機能面の特長があるが、そのうえでさらに2点の選択の視点がある。1点目は「日本製か」/「海外製か」、2点目は「クラウドか」/「オンプレミスか」という基準だ。

まず1点目について。海外製CMSはローカライズの費用や間接費が必要なためどうしてもコストがかさんでしまうが、国産であればそれらが不要であるためコスト面で優位性があることは理解しやすいだろう。ただし、実はエンタープライズCMSのほとんどは海外製で、国産CMSは、限られたソリューションしか存在しない。

続いて2点目。エンタープライズCMSのほとんどは海外製品だと説明したが、それらは基本的にオンプレミス環境へ導入するもので、構築や管理の手間が発生する。対して、その手間が不要なクラウド対応の海外製エンタープライズCMSは、一部を除いて存在しないのが現状だ。インフラの構築と運用・管理の負荷をかけず、これからのビジネスに柔軟対応していけるクラウド対応エンタープライズCMSを選びたいと考えたとき、こちらも1点目と同様にその選択肢は限られたソリューションへ集約されることになる。

そのほか、最近ではWebの表示機能を持たずコンテンツ管理に特化することで、負荷の小さな管理を実現する「ヘッドレスCMS」も注目され始めている。

国産のエンタープライズ向けクラウド型CMSとして唯一無二の存在とは

ここまで見てきたように大手企業には

  • 多サイトにバラバラに存在する膨大なコンテンツの管理効率化
  • セキュリティとガバナンスの強化徹底
  • グローバル展開への適応
といった要素をきっちり満たすエンタープライズCMSの導入が不可欠である。ただ、そのエンタープライズCMSは多くが海外製であり、かつオンプレ対応版となっているのが実情。ではコスト面に優れた国産製品で、ビジネスの拡大や変化に柔軟に対応できるクラウド対応CMSを導入したいとなれば、どうすればいいのだろう。ここに注目すべきソリューションがある。コネクティが提供する「Connecty CMS on Demand」(以下、CMSoD)だ。

「CMSoD」は、エンタープライズCMSに求められる機能をすべて備える国産のSaaS型ソリューションである。大規模なサイト管理に対応する国産のクラウド型エンタープライズCMSとしては、現状、ほぼ唯一無二の存在といっても過言ではない。 繰り返しになるが、国産であることから海外製品につきまとうローカライズ等のコスト問題は起きない。またクラウドサービスであるため、オンプレのようなインフラ管理上の負担やシステムアップデートの手間も生じず、グローバル展開、グループ内での拡大を容易に行える。とりわけオンプレではインフラ回りの設計や、CMSを複数導入した際のバージョン管理などが大変な作業となりがち。クラウドならこうした部分も一気に解決できるので、エンタープライズCMSのアドバンテージをフルに活かせる。

これらのメリットをすでに多くの企業も体感しており、ITRの2022年の調査では製造業向けCMS市場のシェアNo.1※1を獲得。クラウドのCMSとしてはシェア2位※2だが1位はブログ系CMSであるため、クラウド型エンタープライズCMSでは実質的にトップの位置にあると言っていいだろう。セキュリティが強固である点も評価が高く、基幹システムと連携して利用する企業も増えている。

  • コネクティ 調査結果
※1 出典:ITR『ITR Market View:ECサイト構築/CMS/SMS送信サービス/電子契約サービス市場2022』CMS市場-製造業:ベンダー別売上金額シェア(2022年度予測)(参考日:2023年5月9日)
※2 出典:ITR『ITR Market View:ECサイト構築/CMS/SMS送信サービス/電子契約サービス市場2022』SaaS型CMS市場:ベンダー別売上金額シェア(2021年度) (参考日:2023年5月9日)

もちろん、国産だからといって日本でしか使えないわけではなく、多言語・タイムゾーン対応によりグローバル展開する企業が海外でも存分に活用できる。クラウドゆえにインフラ回りの管理保守を気にせず使える一方、クラウド上でトータルに管理しながらグローバルの各国サイトは個別の管理画面から最適な管理を適用できる点もポイントだ。

ほかにもメリットは数多い。たとえばバージョン管理に制限がなく、コンテンツをどこまでもさかのぼることが可能。また、オンプレで費用と手間のかかるアップデートやメンテナンスは不要で、しかもバージョンアップは無償となっている。時代のニーズに合わせて進化した最新機能を常に利用できる点も「CMSoD」の大きな強みといえる。

ツール提供のみに終わらず戦略策定から環境整備までトータルにサポート

さまざまな大手企業において、多様なスタイルで導入されている。たとえばマイナビでは従来のオウンドメディアを統合し、Webサイトリニューアルを実施。複数部門が利用する複雑なシステム連携のデジタル基盤を、「CMSoD」の活用でスピーディーかつ効率的に実現※3した。また化学メーカーのDICはグローバル展開が加速する中、海外製オンプレCMSでアップデートに大きな費用負担が生じていたところ、グローバル共通の基盤を「CMSoD」に置き換え、多サイトの膨大なコンテンツ管理を効率化。おかげで更新頻度が上がり、ビジネスに良い影響を生んでいるという。※4

※3 参考:TECH+ 「顧客とのリレーションを強化し、ブランドへの共感を生み出す最適なコミュニケーション戦略のヒントとは」 (参考日:2023年5月9日)

※4 参考: Web担当者Forum「今後、企業Webサイトに求められるものとは? グローバル化学メーカーDICが国産クラウド型CMSを選択した理由」 (参考日:2023年5月9日)

コネクティでは単に「CMSoD」を提供するだけでなく、経営課題から見たWeb戦略策定、グローバルでのCMS展開における課題解決、データ連携や分析等のサポートも含め、Webサイト設計〜デザイン〜運用まで一気通貫で対応することが可能。必要に応じ、インフラの整備・保守に至るまでワンストップで対応できるのがアドバンテージだ。

いわゆるコンサルと異なり、提案の実現に向けてツールや機能、チームを実際に提供している。最近ではデータに基づく意思決定の重要性に着目し、「CMSoD」と連携して顧客データマネジメントを行えるCDPソリューション「Connecty CDP 」のリリースも始めた。当然、CMSとCDPは連携する事が可能であり、「Connecty Communicaion Strategy Cloud」としてコンテンツ施策とデータ施策の統合運用の実現も可能である。ビジネス拡大など新たな価値の創出にもつながっていくことだろう。「CMSoD」はもちろん、コネクティのトータルソリューションにも注目してみてはいかがだろうか。

コネクティHP

株式会社コネクティ

コネクティはデジタルコミュニケーションパートナーとしてCMS・CDPの提供、サイトリニューアル、運用、デジタルマーケティング支援までワンストップで行います。

■関連リンク
Connecty CMS on Demand(CMSoD)について
Connecty CDPについて

[PR]提供:コネクティ