仕事柄、撮影した写真の現像や画像加工、動画の編集などを行うことが多いが、その際に重視しているのが「作業効率をいかに高めるか」。それにはPCのパフォーマンスとディスプレイの色再現性、画面の広さなどが重要になる。出先で作業することもあるため、持ち運びのできるノートPCであることはマストな条件。そうなると画面が大きめで性能の高いノートPCを外付けディスプレイにつなげてマルチディスプレイ環境で使うのがベストだが、なかなか理想の組み合わせが見つからなかった。

そんななか、マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC「DAIV 4P」と34型ウルトラワイドディスプレイiiyama「ProLite XUB3493WQSU」を試す機会に恵まれ、両製品をつなげて使ってみたところすこぶる快適。「これって至高の組み合わせじゃ?」と大げさでなく感動を覚えてしまった。ここでは、それぞれの特長や使い勝手、両製品の組み合わせによる相乗効果などを紹介していこう。

  • マウスコンピューターの14.0型ノートPC「DAIV 4P」と34型ウルトラワイドディスプレイ「ProLite XUB3493WQSU」

14.0型で1kgを切る薄型軽量クリエイター向けノートPC

出先で撮影した画像をその場でチェックしたいとき、カメラの小さなモニターだと力不足なことが多い。そこでノートPCを一緒に持ち歩くことがよくあるのだが、撮影機材とノートPCを合わせるとかなりの荷物になってしまう。特に性能が高く画面が大きいノートPCは重量もあってカバンにいれるとずっしりくる。

  • マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC「DAIV 4P」

その点「DAIV 4P」は14.0型の液晶ディスプレイを搭載しながら質量わずか約985gで、とにかく軽い。撮影時の荷物の総重量もグッと減らすことができ、これまでだと「もう1本交換レンズを持っていこうかな」と迷うような場面でも、ためらわずに予備レンズをカバンに入れることができる。

  • 撮影機材と一緒に持ち歩いても負担が少ないのが嬉しい

14.0型ノートPCとしては本体サイズが比較的コンパクトなのもありがたい部分。厚みが16.4mmと薄く、凹凸の少ないフラットなフォルムなのでカバンのなかでも邪魔になりにくい。薄くて軽いと堅牢性が心配だが、ボディにマグネシウム合金を採用していることもあってかなり頑丈。取材や撮影の際は電車で移動することが多いのだが、「DAIV 4P」ならヒヤッとすることも少なくてすみそうだ。

  • 本体サイズは308.8(幅)×213(奥行き)×16.4(高さ)mmと薄型コンパクト。質量も約985gと軽い

  • ボディ素材にマグネシウム合金を使用して軽さと堅牢性を両立しているのも特徴のひとつ

出先で使う際にもうひとつ気になるのがバッテリー駆動時間。屋外での取材や撮影の際は電源の確保が難しいため、バッテリーの持ちは長いに越したことはない。「DAIV 4P」は公称で約12時間となっているが、実際に日中の屋外でも見やすい画面の明るさにしてテキスト入力や写真の取り込み、現像、編集などに使ってみたところ8時間くらいは余裕で持つようだ。これなら長丁場の撮影でも安心して使用できる。

  • 付属のACアダプターは小型軽量で本体と一緒に持ち歩いても負担は少ない

このほかインタフェースが充実しているのも嬉しいところ。本体左側面にはセキュリティスロット、USB 3.1(Type-C)、USB 3.0(Type-A)、HDMI、電源端子が搭載されている。このうちUSB 3.1(Type-C)とThunderbolt 4ポートは65W以上を出力可能なUSB PD対応機器から本体を充電できる。SDカードやUSB PD対応機器が使えるのは、屋外での取材などの際にとても心強いポイントだ。

  • 本体左側面にはセキュリティスロット、USB 3.1(Type-C)、USB 3.0(Type-A)、UHS-I対応SDメモリーカードリーダー、ヘッドセット端子が搭載されている

  • 本体右側面にはThunderbolt 4、USB 3.0(Type-A)、HDMI、電源端子が搭載されている

写真や動画編集に使いやすい性能を搭載

撮影した写真をチェックしたり、画像や動画を編集したりする際に困るのがディスプレイの色の見え方。色域が狭いパネルだと鮮やかな色がくすんで見えたり、微妙な色合いの違いが見分けづらかったりして、結局別のディスプレイで表示したりプリントしたりして確認することになってしまう。

「DAIV 4P」はコンピューターの標準的な色空間であるsRGBを100%カバーする広色域パネルを搭載しており、色再現性が高いのが大きな特徴。そのためWeb記事の写真や動画、市販プリンターでプリントする写真などは、画面上で実際の仕上がりに近いイメージを確認でき作業効率がグンとアップする。取材先で撮影した画像を現像して納品したい場合なども色ズレなどを心配せず作業することが可能だ。

  • 14.0型のWUXGA(1,920×1,200ドット)ノングレアディスプレイが搭載されている。色域がsRGB100%と広いのも特徴だ

一般的なフルHDよりも縦方向に情報量が多いWUXGA(1,920×1,200ドット)解像度を採用しているのも使いやすい部分。タスクバーを表示した状態でもフルHD以上の作業領域を確保できるため、アプリを切り替えながら文書を作成するような場合でも作業しやすい。

  • Windows 11のタスクバーを表示した状態でも作業領域を広くとれるのが便利

その恩恵を強く感じたのが、Adobe LightroomやAdobe Premiere Proを使うとき。たとえばLightroomの場合、画面下部に写真のサムネイル一覧(フィルムストリップ)を表示してもメイン画面を広くとれるため、写真の選択や比較などがとてもやりやすく感じた。Premiere Proの場合はタイムラインの一覧性が高くて見やすいため、トラック数が増えてきても作業効率が落ちにくかった。

  • Adobe Lightroomで作業しているところ。画面下部にフィルムストリップを表示してもメイン画面を広くとれるため、画像の選択や比較がしやすい

  • Adobe Premiere Proで作業しているところ。一般的なノートPCのディスプレイに比べて縦の情報量が多いため、タイムラインが見やすく作業しやすい

写真のレタッチや動画のエンコードなどをしていて印象に残ったのが、CPUやグラフィックスの性能の高さだ。「DAIV 4P」は第11世代のインテル Core i7-1165G7プロセッサーを採用しており、ノート向けのCPUとしては処理速度がかなり速い。グラフィックスもCPU統合型としてはパフォーマンスの高いインテル Iris Xeグラフィックスが搭載されている。そのため複雑な処理もサクサク行える。

たとえばAdobe Photoshopの最新版には機械学習を利用したフィルターが複数搭載されており非常に便利だが、CPUやグラフィックスの性能によっては処理に時間がかかって結構待たされることがある。しかし「DAIV 4P」の場合はあまり待たされず処理が済んでしまう。たとえば機械学習を利用して2倍の解像度にアップする「スーパー解像度」の場合、2,000万画素(5,184×3,888ドット)のRAW画像を8,000万画素(10,368×7,776ドット)にするのにおよそ44秒。同じ画像にニューラルフィルターの「肌をスムーズに」を適用した場合は2秒。

また、写真の中のすべての被写体を自動的に検出して抽出してくれる「オブジェクトファインダー」は処理が完了するまでに30秒程度しかかからなかった。画像やPhotoshopのバージョンによっても結果は異なるため、あくまでも参考程度にしてほしいが、1世代前のCPUに比べると同じ写真でも3~4割り程度は処理が速くなっている印象だ。

  • Adobe Photoshopの「スーパー解像度」機能。機械学習を利用して写真の解像度を倍増してくれる便利な機能だが、その分PCのパワーも必要。「DAIV 4P」ならサクッと処理を終えることができる

この性能の高さは、もちろん普段使いやビジネスシーンでも頼りになる。PCの総合的なパフォーマンスをチェックするため「PCMark 10」を実行してみたところ、次のように非常に高いスコアが出た。

PCMARK 10 ベンチマーク結果
総合スコア 5046
Essentials 9637
Productivity 6861
Digital Content Creation 5274

快適に動作する目安は、基本性能を示すEssentialsが4100、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450となっているが、「DAIV 4P」はいずれも大きく超えている。この結果を見ても、普段使いからクリエイティブ用途まで快適に使用できることがわかる。

クリエイティブにも事務作業にもマッチする34型ウルトラワイドディスプレイ

「DAIV 4P」は、映像出力端子を3ポート(USB 3.1 Type-C、Thunderbolt 4、HDMI)搭載しており、本体内蔵のディスプレイを含めて最大4画面の同時出力が可能。手軽にマルチディスプレイ環境を構築できるのも大きなメリットになっている。

そこで手持ちの外付けディスプレイやモバイルディスプレイをつないで3画面で使ってみたが、利便性が高いことは実感できたものの、自分の環境では思った以上に設置場所をとってしまうのが難点だった。であれば「小さめのディスプレイふたつより、大きなディスプレイ1台のがいいのでは?」と、iiyamaブランドの34型ウルトラワイドディスプレイ「ProLite XUB3493WQSU」をつなげてみたところ、これが大正解! 設置スペースや配線が1台分ですみ、机を広く使えるため資料などが置きやすく、生産性も格段にアップした。

  • 34型ウルトラワイドディスプレイiiyama 「ProLite XUB3493WQSU」

「ProLite XUB3493WQSU」は、最近人気のアスペクト比21:9というウルトラワイドなパネルを搭載した34型のディスプレイだ。ナローベゼルデザインを採用することで大画面ながら本体幅を817.0mmに抑えており、一般的なPCデスクにも設置しやすくなっている。

液晶パネルはIPS方式で、視野角は上下左右178°という広さ。解像度はUWQHD(3440×1440ドット)で、イメージ的には21.5型フルHDディスプレイをふたつ横に並べた状態に近い。このほか輝度は400cd/m2、コントラスト比は1,000:1(標準時。映像ソースに合わせてコントラストを調節するACR機能時は80,000,000:1)となっている。

  • Photoshopのアレンジ機能で複数の画像を水平に並べて表示したところ

実際に画像編集や動画編集に使ってみて感じたのが、その情報量の多さ。Premiere Proでソースモニターとプログラムモニターを横に並べた場合でも、各モニターにフルHDに近い解像度で映像を表示できるため、ディテールを確認しながら効率的に作業することができる。またPhotoshopでは「ウインドウ」メニュー→「アレンジ」で複数の画像を並べて見比べながら作業することができるが、横位置の画像を並べたときの見やすさが一般的なアスペクト比のディスプレイとは段違いだった。

もちろん、一般的な用途でもこの表示領域の広さは役に立つ。たとえばWebブラウザで検索した結果や、PDFの資料を表示しながら、Wordなどで文書を作成する場合。ウインドウが重ならないように並べて表示できるため、画面の切り替えやスクロールの頻度を減らして生産性を上げることができる。

「DAIV 4P」と組み合わせて使う際におすすめなのが、本製品のスタンドの昇降機能を利用して画面位置を高めに調節し、手前に「DAIV 4P」を置いて使用する前後マルチディスプレイだ。視線の移動を抑えつつ、より多くの情報を閲覧することができる。

  • 「ProLite XUB3493WQSU」の手前に「DAIV 4P」を置いて前後マルチディスプレイを構築したところ

たとえば「ProLite XUB3493WQSU」にPremiere Proのメイン画面を、「DAIV 4P」にタイムラインを表示させると、それぞれ一度に表示できる情報量が増えて映像のディテールやトラックの構成などが把握しやすくなる。Photoshopでも各種パネルを「DAIV 4P」にまとめて表示しておけば、「ProLite XUB3493WQSU」の広大な画面で画像のディテールを確認しながら編集でき、作業効率がびっくりするくらいアップする。

  • 「ProLite XUB3493WQSU」の付属スタンド。130mmまでの高さ調節と、左右各45°のスウィーベル(首振り)、上方向22°、下方向3°のチルトに対応している

このほか、片方にOfficeアプリの画面、もう一方にメールやWebブラウザなどの画面という具合に、作業ごとに分けて使うのも便利。オンライン会議をしながらその内容を文書にまとめる際も前後マルチディスプレイは使いやすい。そのためクリエイティブ用途だけでなく事務系の用途にも相性がいい。在宅ワークで作業効率や生産性を上げたいと考えている人には特におすすめだ。

「DAIV 4P」と「ProLite XUB3493WQSU」のセット購入が便利

写真や動画の編集を効率的に行いたい際に心強い味方となる、クリエイター向けノートPC「DAIV 4P」と34型ウルトラワイドディスプレイ「ProLite XUB3493WQSU」。それぞれ単品で購入することもできるが、マウスコンピューターの直販サイトでは「DAIV 4P」のBTOオプションとして「ProLite XUB3493WQSU」を選んでセット購入することもできる。購入を検討している人は、ぜひ「DAIV 4P」のカスタマイズ時に「モニタ選択」の項目をチェックしてみてほしい。

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