あらゆるモノがインターネットに接続するIoT社会が到来した。産業用途からコンシューマ向けまで、IoTデバイスやソリューションは急速に普及しており、輸送、スマートシティ、スマート産業を自動化するための投資も増え続けている。また、新型コロナウイルス感染症の流行により、空気質検査や人数カウント、タッチレスHMIなどを用いたより制御された安全な生活環境のニーズも高まっている。こうしたスマートインダストリーの発展を支えるのが、アナログな現実世界からデジタルで情報を収集・分析する“センシング技術”である。

アヴネットは2021年11月18~19日の2日間にわたって、ハードウェアエンジニアをはじめセンシング技術に携わる開発者に向けたオンラインイベント「Sensing Discovery Days」を開催する。本稿では、同イベントの概要や見どころについて紹介したい。

Sensing Discovery Days

Sensing Discovery Days

日程:2021年11月18日(木)~11月19日(金)
時間:各日程9時30分~12時20分
オンライン開催 / 参加費無料

※各日程ごとに事前お申し込みが必要です。



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幅広く活躍する開発者たちによる特別セッション

両日とも、見どころは幅広い活動を展開する開発者たちによる特別セッションだ。

1日目には、テクノロジーの力を借りて日常を今よりちょっと彩る面白いモノづくりを手掛ける団体「乙女電芸部」が登壇する。同団体は、電子工作の経験がない子どもたちや主婦などに向けたワークショップの開催を中心に、作品づくりや電子工作キットの制作なども手掛けている。セッションでは、「センサーを使ったアイデア提案のためのプロトタイプ制作 ~中高生との長期ワークショップを事例として~」と題し、同団体が2019年から2020年にかけて実施した札幌での中高生を対象とする長期ワークショップの事例をもとに、センサーを使ったプロトタイプ制作でアイデアを深堀りしたり、作品展示をして他者に提案したりする方法について紹介する。

  • (左から) 乙女電芸部 矢島佳澄氏、今野恵菜氏、奥出えりか氏

    (左から) 乙女電芸部 矢島佳澄氏、今野恵菜氏、奥出えりか氏

2日目に登壇するのは、ユカイ工学株式会社 ロボットエンジニア 山田康太氏。同氏は、コミュニケーションロボット「BOCCO」をはじめさまざまな製品を開発・販売するロボティクスベンチャーユカイ工学に勤務する傍ら、休日には人型ロボットが働く小さなお店“ROBOT CAFE”を運営する。セッションでは「愛好家からエンジニアへ。ロボット製作の歩みと“ROBOT CAFE”技術紹介」というタイトルで、ロボットを製作する時間欲しさに高校を中退したユニークな山田氏の人生を辿りながら、独学で製作してきたロボットたちの技術や製作エピソードなどを紹介していく。

  • ユカイ工学株式会社 ロボットエンジニア 山田康太氏

    ユカイ工学株式会社 ロボットエンジニア 山田康太氏

各サプライヤ独自の最新センシング技術・ソリューションを一挙紹介!

特別セッションに続いて、サプライヤ各社による独自センシング技術に関するセッションが行われる。

1日目に登壇するのは、マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン、STマイクロエレクトロニクス、OKIアイディエス、ザイリンクスだ。

マイクロチップ・テクノロジー・ジャパンは、センシングの原理と性能、実現可能なユーザーインターフェイスについて解説したうえで、非接触ユーザーインターフェイスとしてのジェスチャー入力技術およびソリューションを紹介する。

STマイクロエレクトロニクスは、STのFlightSense ToF(Time-ofFlight)測距センサーを紹介する。同製品は、小型・非接触で人感センサーや内容物センサーとしての測距はもちろん、ジェスチャ認識やロボット用の屋内3Dマッピングといった複雑な空間解析を提供する。セッションでは、同製品の概要と幅広いユースケースについて解説する。

OKIアイディエスは、ザイリンクス適応型SoCを使用したセンシング開発事例を紹介する。同製品では、多様化する各種センサーやカメラの接続I/Fを集約し、空間認識や異常検知、物体検知を実現できるという。

ザイリンクスは、スマート産業システムに対するリアルタイム仮想化実装技術について紹介するセッションを実施する。スマート化するミッションクリティカル産業アプリケーション・トレンドを概説したうえで、仮想化実装技術をザイリンクス MPSoC上で実現する手法について説明する。

2日目に登壇するのは、onsemi、ザイリンクス、ダイオーズ・ジャパンだ。

onsemiは、スマートインダストリー向けのイメージセンサーおよびIoTソリューションとして、RLS10を搭載した超低消費スマートカメラのリファレンスデザインを活用したスマートファクトリーなど、さまざまな自動化アイディアを紹介する。また、ハイダイナミックレンジ140dBを実現した最新4K対応 8メガピクセルイメージセンサーについても取り上げる予定だ。

ザイリンクスは、2日目に2つのセッションを実施する。1つめのセッションでは、センシングエッジ市場で利用できるXilinx Kria SOMと、センシングエッジ市場だけでなくCPUアクセラレータも含めてより幅広いマーケットで使用可能なVersal AIエッジシリーズの製品の概要を紹介する。また、最後のセッションでは、従来のように標準ISPを採用するのではなく、自社の用途に合わせてXilinxデバイスをカスタマイズしてフィットさせるカスタムIP開発の流れを解説する。

ダイオーズ・ジャパンは、自己診断機能を搭載した車載向け2線式ホールセンサーを紹介する。さらに、アプリケーションを想定した動作デモを交えながら、どのようなセンシングを行うのかについても説明する予定だ。

事前登録受付中

この機会に、センシング技術やソリューションに関する最新情報に触れてみてはいかがだろうか。1つでも興味のあるセッションがあれば、ぜひ申し込んでみてほしい。

Sensing Discovery Days

日程:2021年11月18日(木)~11月19日(金)
時間:各日程9時30分~12時20分
オンライン開催 / 参加費無料

※各日程ごとに事前お申し込みが必要です。



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