世界が認める内視鏡のリーディングカンパニー

医療事業・科学事業・映像事業という3つの分野を主軸として、さまざまな精密機器の製造・販売を手掛けているオリンパス。なかでも医療事業は特に注力しており、内視鏡製品に関しては世界トップクラスの技術力とシェアを誇っている。近年の医療現場では、病気の早期発見と患者に負担が少ない低侵襲(ていしんしゅう)治療のニーズが高まっており、こうした観点からも同社の内視鏡製品は極めて重要な役割を担っているといえる。

  • (左上)内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA ELITE」(左下)倒立型リサーチ顕微鏡「IX83」(右)工業用ビデオスコープ「IPLEX UltraLite」

オリンパス IT本部 IT企画開発1部 企画開発3グループ
チームリーダー
渡部 卓郎氏

内視鏡をはじめとした同社の医療機器は、国内外を問わず実に数多くの医療現場で活用されている。こうした医療機器のメンテナンス・修理を行うのも、同社が手掛けるサービスのひとつだ。

オリンパス IT本部 IT企画開発1部 企画開発3グループ チームリーダーの渡部卓郎氏は、「フィールドスタッフが医療機関を直接訪問し、医療機器のメンテナンスや修理を行うケースがあります。医療機器は非常に精密なため、不具合が発生した際は修理拠点での修理が基本となりますが、メンテナンスや修理を現場で行うこともあります。」と語る。




ドキュメントのダウンロードや印刷が生む情報漏えいリスク

フィールドスタッフが現場で医療機器のメンテナンス・修理を行うにあたり、仕様書やマニュアルなどの各種ドキュメント類は欠かせない存在だ。しかし医療機関では、医療機器に影響を与える可能性のある電子機器の利用が厳しく制限されているため、あらかじめ業務に必要な部分を印刷して携行する、もしくは事前にPC端末などへデータを保存しておくしかない。

「医療機器のドキュメントにはページ数が非常に多いもの、更新頻度が高いものもあります。また、内視鏡のように高額な医療機器は何年にもわたって使い続けられるため、現場に応じて現行製品だけでなく過去製品のドキュメントも網羅しておく必要があります。こうしたデータ量の膨大さに加えて、もうひとつ課題となっていたのが、ドキュメントの印刷物やデータを持ち歩くことによるセキュリティ上のリスクです。ドキュメントはそれ自体が技術の集大成ともいえますから、仮に紛失や盗難が発生してしまうと、技術の流出に直結してしまいます」(渡部氏)

同社では以前、ドキュメントを閲覧するための仕組みを導入していたが、当時はオフラインで閲覧する事が出来ないため、一部の利用者は印刷やダウンロードをせざるをえず、万が一端末の紛失・盗難が発生してしまうと、それらの情報は外部流出する可能性が懸念されていた。そこで2013年より、システムのリプレイスに関する検討を開始したのである。

オリンパス IT本部
IT企画開発1部
企画開発3グループ
課長代理
槙野 理恵氏

同社がシステムのリプレイスを検討するうえで特に重視したのは、医療現場においてもオフラインでドキュメントの閲覧ができること、透かし入りで印刷やデータ閲覧の有効期限設定などセキュアかつ詳細なアクセス制限が行えること、そして現場の一部で利用されているiPad向けのネイティブアプリが用意されていることだった。オリンパス IT本部 IT企画開発1部 企画開発3グループ 課長代理の槙野理恵氏は検討時をこう振り返る。

「当時からファイルの暗号化技術、製品は多くありますが弊社の業務・機能要求に合うものを十分に有しているものは無く、これらの条件をすべて満たしているのはBlackBerry Workspacesだけでした。」(槙野氏)

BlackBerry Workspacesにおける最大の特徴は、ファイルレベルで極めて高度なセキュリティを実現している点にある。ファイル内の情報を確実に保護するAES 256bitの暗号化とDRM(デジタル著作権管理)に加え、ダウンロードや印刷などに関するきめ細やかな機能、さらにはファイルの管理・追跡機能も搭載。これにより、承認されたユーザーだけがセキュアにファイルへアクセスする環境を構築可能だ。こうして同社では、2013年よりBlackBerry Workspaces導入に関する技術検討をスタートした。

役割に応じてセキュアにドキュメントが扱える環境を構築

システムの利用者は国内外を含めて非常に多いため、BlackBerry Workspaces導入に関する技術検討では、まず国内の限定的なメンバー間で動作をチェック。続いて海外主要拠点のマネージャクラスといったように、段階的な使用対象者の拡大を図っていった。

「BlackBerry Workspacesの使い方としては、メールで送られてきたドキュメントをセキュアに閲覧する、ユーザーが共有サーバからドキュメントを直接ダウンロードする、といった需要が比較的多いと思います。しかし弊社では、APIによりWebの仕組みと連携させる手法を採用しているため、プラグインのインストールと設定を行い、ダウンロードが正しく行えるかなど、基本的な動作を検証しました。この動作検証はスムーズかつ短期間で完了したのですが、より多くの検証期間を費やしたのは、部品輸入担当者やフィールドスタッフなどそれぞれの役割に応じて、正しい権限のセキュアドキュメントがダウンロードできるか、という部分ですね。セキュアな環境構築にはアカウントやグループごとの権限設定が欠かせないため、半年ほどの時間をかけて綿密に検証しました」(槙野氏)

フィールドサービスの業務では、最新版のドキュメントを見ながら作業することが重要となる。BlackBerry Workspacesではドキュメントダウンロードの有効期限が設定できるため、端末内に保存した古いドキュメントを見ながら修理するような事態も未然に防げるわけだ。また、ドキュメントを活用するのはフィールドスタッフだけではない。たとえば国によっては、医療機器や各種部品の通関時に、印刷したドキュメントの提出が義務付けられている場合がある。そうした際、担当者には透かし入りで印刷ができるダウンロード権限を付与するとともに、必要最低限での有効期限設定を行うことで、セキュリティが確保できるのである。

同社ではこのように、BlackBerry Workspacesが備えるきめ細かな権限設定機能をフル活用。2016年2月に国内・海外の主要拠点で利用を開始し、同年8月には海外の末端拠点を含めて利用を開始した。

リプレイス前のセキュリティ面の課題を改善

渡部氏は導入の成果について「BlackBerry Workspacesのおかげで、リプレイス前に課題となっていたセキュリティを含む多くの課題に関しては改善することができました。情報漏えいのリスクが激減し、その機能に大変満足しています」と、笑顔で語る。なお、現在BlackBerry Workspacesの利用者割合は日本国内が75%を占めているという。国内の利用比率が高いのは、海外の現地法人がそれぞれ固有のセキュリティポリシーを持っているため。規制が厳しい国・現地法人では、ドキュメントのダウンロードや印刷自体を禁止しているケースもあるとのことだ。

「医療事業において、BlackBerry Workspacesは当初想定していた以上の効果を発揮してくれました。この実績に鑑みて、今後は科学事業などほかの領域でも積極的に活用していきたいですね」(渡部氏)

BlackBerry Workspacesの導入により、役割に応じてセキュアにドキュメントが扱える環境を実現したオリンパス。医療事業のみならず、世界の人々の安全・安心・健康に貢献する製品を提供している科学事業においても、BlackBerryのソリューションにさらなる期待を寄せている。

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