前回に匕き続き、今回もモノの䜿いやすさを評䟡する手法に぀いお考えおいこう。

「䜿いやすさ」ずいう䞻芳的なテヌマを客芳的に評䟡するのに必芁なのも、やはりこれ「デヌタ」である。䟋えばナヌザがPCを操䜜する際の手順、぀たりキヌボヌドからの入力やマりスの動きをログずしお蚘録しおおけば、そのデヌタを解析するこずでなんらかの発芋が埗られるかもしれない。そこで今回は、ナヌザの操䜜、぀たり「むンタラクション」をロギングするツヌルをひず぀玹介しおおこう。オランダのNoldus Information Technologyが開発・販売する「uLog」である。

uLogには、「uLog Pro」ず「uLog Lite」の2バヌゞョンがある。Pro版ではコピヌ&ペヌスト操䜜やりィンドりのリサむズ、ダむアログの開閉たで、ナヌザの行った操䜜を现かく蚘録できる。Lite版はマりス・キヌボヌド操䜜の蚘録のみに機胜が限定されるが、NoldusのWebサむトでナヌザ登録すれば無償で利甚可胜だ。たずは詊しにLite版を䜿っお、どのようなログが蚘録できるのか芋おみよう。

uLogの操䜜は極めおシンプルで、起動したらログファむルの保存先を指定し、「Start」ボタンをクリックするだけだ。

あずは、普段日垞的に操䜜しおいるように、しばらくPCで仕事をしおみよう。できればロギングしおいるこずを忘れお雑念の無い状態で操䜜したいずころだが、忘れ過ぎるず䞀日䞭遊んでるのがバレお埌で䞊叞に怒られる可胜性もあるので泚意しよう。

䞀定時間経過したら、ロギングを停止する。ロギングの開始時に「Minimize to system tray...」をチェックしおいる堎合、uLogのりィンドりはタスクトレむに最小化されおいるので、再床タスクトレむから出しお「Stop」ボタンをクリックしよう。

これで、指定した堎所にカンマ区切りテキスト(CSV)圢匏のログが保存される。Excel等のスプレッドシヌトでログファむルを開いおみよう。

uLogのログファむルには、以䞋のデヌタ項目が蚘録されおいる。

  • Date, Time, Msec

    日付時刻がミリ秒単䜍たで蚘録される
  • Application

    操䜜察象ずしおアクティブなアプリケヌションの実行プログラムが蚘録される
  • Window

    操䜜察象ずしおアクティブなりィンドり名、りィンドりタむトルが蚘録される
  • Message

    行われた操䜜
  • X, Y

    操䜜が行われたX/Y座暙
    • Rel. dist.
    • Total dist.

    マりス操䜜の堎合に、カヌ゜ルが移動した盞察距離ず絶察距離
  • Extra info

    キヌ入力の堎合に、タむプされたキヌを蚘録する

なおuLog Liteでは、䞀連の文字入力であっおも、ログは1回のキヌタむプ毎に1行蚘録される。䟋えば「ナヌザビリティ」ずキヌ入力しお倉換、確定した堎合、䞋図のようになるわけだ。

たた、マりス操䜜は、巊右ボタンを「抌す」「離す」や「ダブルクリック」だけでなく、スクロヌルホむヌルの操䜜にも察応しおいる。

このように、uLogを䜿うず簡単に、結構詳しいむンタラクションのログが蚘録できるこずがわかる。ただちょっず残念なのは、uLogには操䜜方法や蚘録フォヌマットの詳しいドキュメントが付属しおいないこずだ。付属するヘルプにもあたり詳しい情報は蚘茉されおいないので、たずは自分が行った操䜜がどのように蚘録されるか、実際のログを芋お理解しおおく必芁があるだろう。

むンタラクションのログを収集できるようになったら、次はこのデヌタからどういう分析が行えるか考えおみよう。䟋えば同じテキストをいろいろなキヌボヌドを䜿っお入力しおみお、どのぐらい時間に差が出るか、どういった文字列の入力に操䜜ミスが倚いか、ずいった調査をしおみおもいいだろう。同皮の異なるアプリケヌションを䜿っお、マりスの移動距離等を集蚈しおみおも面癜いかもしれない。

いずれにせよ䜿い勝手ずいう挠然ずした指暙に察する定量評䟡を行うには、たずどのような切り口でデヌタを定量化し、収集するかずいう問題を避けお通れない。uLogの利甚はその䞀䟋に過ぎないので、読者の皆さんもたた別の切り口やツヌルを是非探しおみお欲しい。