Tech・Ed Japan 2009はマイクロソフトが毎年開催している技術者向けのイベントで、今年で開催15年になります。我らがeパウダ~も、数年前から女性技術者のための企画に参加させていただいていますが、今年は恒例となったWoman in Technologyというランチイベントのほかに、何と専用のラウンジも準備され、イベントとラウンジの双方で3日間多くの技術者の方と触れ合う機会に恵まれました! そこで一体どのような会話が飛びかったのでしょうか?……早速ご報告いたします。
男性の参加も大歓迎のWoman in Technology
最初に「Woman in Technology」について説明しておきたいと思います。その名称から「女性だけしか参加できない」イベントと思われている方も多いようなのですが、実際には男性もたくさん参加されています。職場の女性達が「どんなことに悩んでいるのか?」、「どんなことを望んでいるのか」、そして「どんなアドバイスをしたら喜ばれるのか」、そんな考えをお持ちの男性の方にぜひ参加して、いろんな意見や質問を出していただきたいイベントです。
概して技術の現場は、女性よりも男性のほうが多いものです。男性ばかりの職場で女性が女性らしくいられるには、男性の理解がとても重要です。「女性を理解したいという気持ちはあるんだけど、実際にどうしてよいのかわからない」――そんな男性の声もよく聞きます。ただ、大抵の女性は理解してもらいたいからといって、甘やかしてほしいわけではありません。
Woman in Technologyは、そんな「女性の気持ち」を理解するのにとても良い場所だと思います。もちろん、女性技術者の方にももっともっと参加いただきたいです。
参加されない方に多い誤解が、「Woman in Technologyって、"女の権利"を主張する場なのでは?」というものです。「女たるもの、男に負けてはならぬ!」ということではなく、「男性ばかりの職場で、どうしたら女性が無理することなく自然体で働けるか?」ということを皆で考え、経験者からアドバイスをもらうことが、Woman in Technologyというイベントの最も重要なテーマなのです。
今回初の試みはテーマによるグループ分け
初日のお昼は、恒例となった Woman in Technologyランチというイベントのお手伝いをしてきました。このイベントは今年で4回目となるので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか? 私もそのほとんどに参加させていただきましたが、毎年参加者の声を反映させながらさまざまな工夫が凝らされており、「今年はどんな雰囲気だろう?」と毎年ワクワクします。
「Woman in Technologyランチのことは知っていて、気になってはいたけれどまだ参加したことがない……」という方のためにも、Woman in Technologyランチの雰囲気を説明したいと思います。
セミナー会場と言うと、一段高いステージ上にスピーカーの方がいて、皆がステージ側を向いて座る形式が定番だと思いますが、Woman in Technologyランチでは、結婚式の時のような丸テーブルに5~6名ずつ着席します。席にはすでに美味しい和風のお弁当が用意されていて、食べながらセミナーに参加でき、お弁当を食べ終わるとコーヒーや紅茶などのサーブもあり、セミナー会場らしからぬ、贅沢な時間を味わうことができます。
また、各テーブルには1名ファシリテーターさんがいて、話をまとめたり、話題作りをしたりしてくれますので、「初対面の人と何を話せばいいのか心配」とか「1人で参加しても大丈夫なのかしら?」といった不安は、会場に行けば吹き飛ぶのではないかと思います。そのためか、「今年で○回目なんです~」という連続参加の方にもよくお会いします。つまり、病み付きになる(?)イベントなのです(笑)。
さて、ここまではお馴染みのプログラムなのですが、今年はテーブルごとに「キャリア」「出産育児」「コンカツ」「時間の使い方」などのテーマが決まっていて、同じテーマに興味がある人達ととことん語り合える!という企画も実施されました。筆者自身、どのテーマにも興味があって、すべてのテーブルをはしごしたいくらいでしたが、今回はあえて皆さんが最も気になるテーマなのでは?」と当たりをつけ、世の中で注目を集めている「コンカツ」に参加しました(笑・著者は既婚者なので、参加者の方には申し訳ありませんでしたが好奇心先行でした)。
そして、「コンカツ」をテーマにどのようなトークが繰り広げられたのか……。勿体ぶっているようで恐縮ではありますが、話し合いの内容は次回に譲ることにします。お楽しみに!
「IT系ファイター(!?) ストレス度チェック」Powered by eパウダ~
Woman in Technologyで、eパウダ~は参加者にストレスに関するアンケートを実施したので、その結果の一部を紹介しましょう。
まず、「職場でのコミュニケーションで悩むことがあるか?」という質問に対し、「YES」と答えた人は60%以上でした。また、「仕事の割り振りに納得いかないことがあるか?」という質問に対しても、「YES」と答えた人は60%弱と、職場でのコミュニケーションや、仕事の割り振りでストレスを抱えている方が多い様子がわかりました。しかし、「現在または将来、自分が育児をすることを考えると、仕事を続けられる自信がない」という質問に対し、「自信がない」と答えた人は約35%と、育児をしながらも仕事を続けていきたい人が多い結果となりました。
執筆者プロフィール
藤城さつき(Satsuki Fujishiro)
コンピュータ関連業界で働く女性のためのコミュニティ「eパウダ~」を運営。男性が多いこの業界における女性の人間関係・働き方・生き方について日々模索中。株式会社タンジェリン代表取締役。