連載第2回目となる今回は、StarLeafを利用するためのエンドポイントの商品構成を中心に紹介しよう。

エンドポイントの構成

StarLeafのビデオ会議は"クラウドサービス"として提供されるが、サービスを利用するには専用のエンドポイントが必要となる。エンドポイント製品の購入が導入費用となり、あとは接続人数に応じたクラウドサービスへの接続使用料が毎月発生する。

本連載の第1回でもお伝えしたように、エンドポイントは「StarLeaf Phone」というIP Phone がベースとなり、用途に応じて異なる映像/音声をハンドリングするデバイスの組み合わせで製品が構成されている。

エンドポイントの製品は、「会議室向け」「デスクトップ向け」「モバイル向け」に分類されているので、それぞれを見ていこう。

用途 製品名
会議室向 Group Telepresence
デスクトップ向 Personal Telepresence, PT Mini, PT Lite
モバイル向 Breeze

会議室向けの「Group Telepresence」

よくある会議室向けの製品が「Group Telepresence」だ。この製品は、豊富な音声・映像の入出力ポートを持ち、複数のモニタやカメラを接続できる。映像表示などの操作はStarLeaf Phoneのタッチパネル画面上で行うようになっており、リモコンによる操作は不要だ。

Group Telepresenceと使用イメージ (メディアプラス提供)

デスクトップ向け製品

StarLeafのデスクトップ向け製品は、ユーザーが自分の席で利用することを想定したものだ。基本はどんな映像デバイスであるかと考えればよいだろう。

「Personal Telepresence」は、カメラの付いたモニタだ。これを、StarLeaf PhoneとUSBケーブルで接続して使用する。モニタとしての基本スペックは、21.5インチLEDバックライト付きLCDで、解像度は1920×1080を持つ。通常はPCのモニタとして使用し、StarLeafでのビデオ会議使用時には映像端末となるわけだ。

Personal Telepresenceと使用イメージ (メディアプラス提供)

「PT mini」は、既存のモニタとカメラを使用できる製品だ。モニタはHDMIケーブルで接続し、カメラはUSBで接続して使用する。PT miniとStarLeaf PhoneはUSBケーブルで接続する。 複数のモニタ接続はできないが、ある程度大きなテレビなどをモニタとして使用すれば、会議室用として使用することも可能だ。

PT miniの構成と使用イメージ (メディアプラス提供)

「PT Lite」は、StarLeaf PhoneとUSB接続したiPadを使う製品だ。iPadに、専用アプリをダウンロードしてインストールし、カメラもiPad内蔵のものを使用する。徐々に企業に浸透しつつあるiPadを映像端末とする画期的な製品だ。

PT Liteの構成と使用イメージ (メディアプラス提供)

モバイル向けの「Breeze」

モバイル向けのソリューションとして用意されているのが「Breeze」だ。PC、Mac、iPad上で動作するソフトウェアとして提供される(Mac、iPadに関しては2013年1月末リリース予定)。インターネットに接続できる環境であればどこでも、ビデオ会議システムに参加できるわけだ。

モバイル向けとなっているが、PCとインターネット接続環境さえあればいいので、デスクトップで使用することも可能だ。お手軽にStarLeafを使ったビデオ会議システムを使ってみたいユーザーには最適な製品といえる。 なお、デスクトップ向け製品のユーザーには、フリーでBreezeを使用できる。ユーザーは、オフィスにいても、外出していても、StarLeafによるビデオ会議に参加できるのだ。

Breezeの使用イメージ (メディアプラス提供)

シンプルに統一された操作

StarLeafの大きな特長として、シンプルに統一された操作性がある。たとえば、誰かとビデオ会議したい場合は、StarLeaf Phoneのモニタに表示された電話帳をタップすればよい。相手が着信すれば、すでにビデオ会議が始められる。さらに、他のユーザーを追加していき、他拠点と接続することもできる。スマートフォンの操作感覚で、誰でも簡単に使用できるのがStarLeafなのだ。 また、この操作画面はPCで稼働する「Breeze」でも共通している。ユーザーはデバイスごとに異なった操作を覚える必要がなく、非IT系のユーザーであってもストレスなく使用できるわけだ。このようにシンプルな操作性を持っている製品だが、従来のビデオ会議システムとの相互接続が同じように簡単にできるという点も驚きだ。

わかりやすいStarLeaf Phoneのインタフェース (メディアプラス提供)

導入しやすい料金設定

気になる使用料金だが、PCだけで接続するBreezeの接続費用が月々4,000円(専用アプリケーションは無料)で、スマートフォン程度に抑えられている。その他の製品も、導入時にハードウェア費用が若干かかるが、月々の接続費用は1ライセンスで7,000円/月または10,000円/月となっている。

もちろん、Breezeだけの導入も可能なので、3ライセンスあれば月々12,000円で3拠点接続のビデオ会議システムを利用できるわけだ。

StarLeafの価格構成 (保守費用等含まず)

駆け足でStarLeafの製品構成を紹介したが、おわかりいただけただろうか? 実はStarLeafは、実際に使用してみたほうが、製品構成も操作方法もわかりやすい。次回は接続やセットアップ方法などのデモ内容をレビューする予定だ。