企業をして成功する秘訣はさまざまです。巷にいろいろな書籍も出ている通り、かなり多くの方法が紹介されています。でも、シンプルに言えば、腕があって、その腕が知られたら、仕事が途切れることはありません。実体験からもそう思います。
腕がない人が起業すると、自分で経理や法務、総務などの管理業務もやらないといけなくなり、もともと腕もよくないのに管理工数がかかるので、企業に失敗する可能性が増します。それ故、起業を考える方には「まず腕を磨くことが大事」とまずはお伝えしたいです。なぜなら、ここが起業の原資だからです。
起業に必要となる実力はどれくらいか
では、どれくらいの腕があれば、起業がうまくいくのでしょうか。お客様の予想を超えて、「お！良いですね！」と思われるくらいの成果を出せる腕は欲しいところです。
このように書くと何とも曖昧で、 「どこまで修業を積めばよいか、わかりません」と言われそうですが、お客様とサービス単価に依存することなので一概には言えないのです。とはいえ、かなり品質が高ければ、高い価格を設定できます。逆に、品質がそこそこであれば、安価な価格帯でビジネスができます。これはサービス品質と価格の相関の話になりますよね。
そこで、この腕と単価の話に販売戦略の軸を加えると、以下のようになります。
例えば、起業してお客様の契約がずっと続き、仕事を依頼したいお客様の行列をなし、新規の営業を行わない状況になったとします。この場合、「営業をする時間＝非生産的な無収入の時間」となるので、営業をせずに、業務を継続できたら、売り上げは最大限増やすことができます。
ここで言いたいのは、高いサービス品質で安価なサービスを提供できれば、お客様が離れなくなるので、営業時間ゼロで労働量を最大限収入に変えられるような状態になるということです。まさに、当社がこの状況でして、気が付けば5年間新規の営業をしていないことに気が付きました。これは売り上げの側面ではかなり良い状態と言えます。
では、起業するうえで必要となる実力はどれくらいでしょうか。この問いに対しては、起業後に競合となる企業の倍の生産性を実現できる実力があれば十分だと考えています。
競合の倍の生産性と半額のサービスで利益ができる仕組みを
ぶっちゃけた話になりますが、競合の倍の生産性を実現すれば、それだけでもかなり食べていけます。加えて、競合の半額でサービスを提供できれば、さらに業績は拡大できます。あくまで感覚値になりますが、競合の半額で倍の機能を実現できれば、大概の起業は成功します。
ここで重要なのは、競合の半額で倍の機能を、自身や社員の努力と根性で実現しようとしないことです。仕組みで実現するからこそ、利益が出るのです。努力と根性は長続きしないですし、それをやろうとすれば、自身を含めた社員全員が貧乏暇なしの会社になってしまいます。
改めて、タイトルにある、腕を磨くための修行にかかる「1万時間」を思い出してみましょう。そして、セルフPDCAを回してみましょう
有名な1万時間練習や努力に費やせば、一人前になれるという法則があります。これは、筆者も同感です。
ただし、この1万時間の中に改善があればの話です。ただひたすら、書籍を1万時間眺めていても一人前にはなれません。目標を決め（Plan）、修行し（Do）、反省し（Check）、改善する（Action）といったように、自身の腕を上げるためのPDCAを必ず回すべきです。
学生時代は受験勉強などの試験があるので目標を立てやすいですが、社会人になると、資格取得を目指していないと目標を立てにくいですよね。資格取得も重要なので、それはそれでやるべきですが、その分野で目指すべき人物をターゲットにPDCAを1万時間回してみるのはいかがでしょうか。きっと、うまく行くはずです。
そして、現在は大抵の著名人ががSNSをやっています。そのターゲットに定めた人のSNSを参考に、ライフスタイルからPDCAのCとAを見出して改善していくのが良いと思います。このやり方であれば、1万時間はかなり有意義になるはずです。
名前を売るには100本のコンテンツを作ろう
これはWebマーケティングの中の法則ですが、どんなコンテンツでも100本公開すれば検索順で良い順位が取れるというものです。ご自身の実力をコラムやセミナー登壇で100本出してみませんか？そうすれば、皆様の名前も売れるはずです。
「100本なんてムリ」とて思うかもしれませんが、1万時間もPDCAを回せば、ネタに困ることはありません。そして、100本も書けば、ご自身の能力もさらに磨きがかかりますので、腕も上がります。これは筆者自身の経験からも思います。
学んだことをアウトプットすることでさらに理解は増し、説明も上手になります。筆者自身、25年前に初めてコラムを書いたときは、たった1本書くのに6時間もかかり、かなり苦労したことを覚えています。
今は1本30分くらいで書けるようになりました。気が付けば、今まで書いたコラムの本数は2000本を超えています（1連載で300回近いものもありますし、1連載で連載回数が100回超えて今も連載しているものも数連載あります）。
もちろん、筆者の連載をきっかけに仕事をいただいたケースもあります。コンテンツが100本どころか2000本を超えて良かったと実感していますし、生涯書き続けようと思っています。
起業で成功するには「腕」と「知名度」が重要
起業で成功する上で、当たり前ですが、腕が良いのが前提です。そして腕が良くても知られなければ、お客様からの依頼が来ません。よって、腕と知名度の両方が必要だと思っています。
そして、知名度が上がると、理不尽なディスカウントの依頼も減り、良質なお客様を選んで仕事ができるようになります。これはストレスの面でも利益の面でもかなり有効です。
今回のコラムはいかがでしたでしょうか？ 起業を考えている方の何らかのヒントになれば幸いです。 それでは今日はこの辺で
著者プロフィール
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なんとなくコマンド 第59回 iPhoneでシェルを使う(5) Pythonなどのプログラムを動かす