前回までで、Microsoft Edgeのツールバーについて一通り紹介した。今回はこれまでに取り上げたツールバーボタンから特にお薦めのツールバーボタンを取り上げる。カスタマイズする際の参考にしてもらえれば幸いだ。

→連載「意外と知らないMicrosoft Edgeの便利な使い方」の過去回はこちらを参照。

ツールバーは時短のために使うもの

本稿執筆時点で、Microsoft Edgeのツールバーに表示できる主なボタンは次の通りだ。

  • ホームボタン
  • 拡張機能ボタン
  • お気に入りボタン
  • コレクションボタン
  • 画面分割ボタン
  • 履歴ボタン
  • アプリボタン
  • ダウンロードボタン
  • エッセンシャルボタン
  • 数式ソルバーボタン
  • 引用ボタン
  • Webキャプチャボタン
  • 共有ボタン
  • 設定ページ: 「外観」→「ツールバーのカスタマイズ」

    設定ページ: 「外観」→「ツールバーのカスタマイズ」

  • 設定ページ: 「外観」→「ツールバーのカスタマイズ」

    設定ページ: 「外観」→「ツールバーのカスタマイズ」

初めてツールバーを紹介した第31回でも説明したように、ツールバーに配置するボタンは必要最小限にしておくことで、最も効果が発揮される。「特によく使う機能への短縮アクセスを実現する」のがツールバーの役割だからだ。

以降では、上記のツールバーボタンを筆者のお薦め順に並べてみた。ツールバーをカスタマイズする際の参考にしていただきたい。

お気に入りボタン (お薦め度:☆☆☆☆☆)

よく使うWebページを登録しておく用途で使うのがお気に入りボタンだ。ほかのWebブラウザでは「ブックマーク」と呼ばれるものが該当する。最も汎用的な機能の一つでもあるので、ツールバーに表示しておくとよいだろう。もちろん、お気に入り(ブックマーク)を全く使っていないならこのボタンを配置する必要はない。

コレクションボタン (お薦め度:☆☆☆☆☆)

お気に入りボタンと同時に配置しておきたいのがコレクションボタンだ。コレクションはMicrosoft Edgeに特有の機能であり、Webページの整理で力を発揮する。お気に入りと共に活用したい機能だ。もちろん、コレクションを全く使わないならこのボタンを配置する必要はない。

共有ボタン(お薦め度:☆☆☆☆)

  • 共有ボタンの使用サンプル

    共有ボタンの使用サンプル

最近追加された機能だが、共有ボタンもツールバーに配置しておきたいボタンだ。スマートフォンやタブレットで動作するアプリの多くが、UIとして共有ボタンを設定していることが多く、その意味でも配置しておくと都合がよい。いざ使うタイミングで機能を探す手間が省けるようになるはずだ。

画面分割ボタン(お薦め度:☆☆☆☆)

  • 画面分割ボタンの使用サンプル

    画面分割ボタンの使用サンプル

こちらも最近登場した新しいボタンだ。インデックスに相当するページを開きながら、そこに掲載されているリンク先も同時に見たいといった場合に使える。

履歴ボタン(お薦め度:☆☆☆)

  • 履歴ボタンの使用サンプル

    履歴ボタンの使用サンプル

以前訪れたWebページを再訪するケースが多いのであれば、履歴ボタンをツールバーに配置しておくと便利だろう。ただし、履歴は「Ctrl」+「H」でも表示させることができるので、そちらを使ってもよい。

ダウンロードボタン(お薦め度:☆☆☆)

  • ダウンロードボタンの使用サンプル

    ダウンロードボタンの使用サンプル

ファイルをダウンロードして利用することが多いのであれば、ダウンロードボタンが役に立つ。ただし、ダウンロードは「Ctrl」+「J」でも表示させることができるので、そちらを使ってもよい。

Webキャプチャボタン(お薦め度:☆☆)

  • Webキャプチャボタンの使用サンプル

    Webキャプチャボタンの使用サンプル

Webページの内容を画像で保存することが多いなら、Webキャプチャボタンがお薦めだ。ただし、画像で保存する機能はWindowsもMacもOSとして提供しているので、そこまで重要度は高くない。Webページ全体を画像で保存する必要がある場合以外は、OSが提供しているキャプチャ機能を使った方が汎用的で便利だと思う。

数式ソルバーボタン(お薦め度:☆)

学生や研究者など、何かと数式を解くことが多い場合には「数式ソルバー」ボタンを配置しておくとよい。これは興味深い機能なのだが、日常使いするユーザーは限定されてしまうかもしれない。

引用ボタン(お薦め度:☆)

論文向けの引用データを生成したい場合に使えるのが引用ボタンだ。これも日常使いするユーザーは限定されてしまうかもしれないのは数式ソルバーボタンと同様だ。

拡張機能ボタン(お薦め度:☆)

拡張機能ボタンは、拡張機能をインストールすると自動的に表示される。拡張機能のカスタマイズを頻繁に行う場合は表示しておきたいが、そうでなければ非表示にしておいても問題のないボタンだ。

アプリボタン

WebページをOSのアプリのように扱いたい場合に使えるのがアプリボタンである。しかし、アプリとしての登録は一度きりであることが多く、ツールバーに配置しておく動機としては弱いかもしれない。アプリとして登録する操作はメニューからできるので、必要に応じてそちらから行う方がよいだろう。

ホームボタン

特定のWebページにすぐアクセスできるようにしたい場合は、ホームボタンを表示させておくとよい。しかし、クイックリンクやお気に入りなど、より包括的な機能があるので、そちら使うことをお薦めする。

ブラウザーのエッセンシャルボタン

エッセンシャルボタンは、“Microsoft Edgeの頑張り”を見られるという意味で興味深い機能ではあるのだが、あまり利便性に寄与するとは言い難い。常時表示しておく必要性は低い。

ツールバーで効率の良い操作を実現する

先述のように、ツールバーの恩恵を十分に享受するには、配置するボタンを必要最小限にしておくのがポイントだ。多くのボタンを配置してしまうと、ボタンから機能を選ぶという作業が発生するため、結局効率が悪くなる。本当によく使うボタンだけを配置していただきたい。

  • 画面分割ボタン、お気に入りボタン、コレクションボタン、共有ボタンをツールバーに配置したMicrosoft Edge

    画面分割ボタン、お気に入りボタン、コレクションボタン、共有ボタンをツールバーに配置したMicrosoft Edge

Microsoft Edgeのツールバーのボタンは、左右の配置を変更することはできないものの、表示/非表示を切り替えることはできる。必要なボタンだけを表示するようにして、自分にとって使いやすいツールバーを実現してみよう。

参考資料