仕事のスキルと同じくらい大事な環境作り。仕事しやすい部屋にすることで、より仕事に集中できるだけでなく、効率よく作業をこなすこともできます。以前のコラムで、クリエイティブな仕事環境作りのインスピレーションになるサイトを幾つか紹介しました。様々なオフィスルームを見て、早速自分の部屋も変えてみようかと思った方もいるかと思いますし、イケアハッキングもして、さらに自分に合った環境作りをしようかと考えた方もいると思います。早速とりかかりたいところですが、部屋中のものを散らかしていろいろ模索するより、まずは見取り図を作って検討したいところです。部屋の見取り図は手書きで紙に描いたり、IllustratorやExcelなどのソフトウェアで作る方法がありますが、見取り図作成に特化した便利なオンラインツール「Floor Planner」を使ってみてはいかがでしょうか。
Floor Plannerは見取り図作成に特化しているサービスだけあり、見取り図作成に欲しい機能はほぼすべて揃っているようです。見取り図に置くためのアイテムが揃っている「Library」には階段、窓、ソファー、机といった基本的なものから、ゲーム機、クリスマスツリー、ビリヤードテーブルといったものまで幅広く揃っています。こうしたアイテムは部屋の何処にでも配置できるだけでなく大きさや角度も自由自在。アイテムによっては色も変えることができます。マウスだけで操作はできますが、大きさを正確に測って見取り図に反映したい場合は、各アイテムの編集ボックスにあるフィールドに大きさを指定することも可能です。アイテムだけでなく、部屋の大きさや壁の厚さまでも正確に決めることができるので、実際に部屋のアレンジに使えるツールといえるでしょう。
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見取り図を作るにはプロジェクトを作成する必要があります。多くのユーザに見取り図にアクセスして欲しくない場合は「Semi-private」をチェックするのを忘れずに |
部屋を作成すると平坦な色で塗りつぶされていますが、部屋をクリックすることで、色を変更したり、異なるパターンで床を敷き詰めることもできます |
Web上で利用できるサービスということもあり、他の利用者と共有するための機能も幾つかあります。Floor Plannerで作成された見取り図はすべて公開されるので、タグもしくは「Fresh」メニューから他のユーザが作った見取り図を観覧することができます(ただし「Semi-private」という公開設定にしてURLにアクセスしない限り観覧できないようにすることは可能です)。また、作成した見取り図をWeb上に公開したり、メールで招待状を送る機能もあります。招待された方は非会員でも、会員登録したユーザと同じ機能を使って見取り図を作り込むことができますが、上書きではなく新規保存のみ可能となります。また、わざわざオンラインでの共有ではなく、紙に出していろいろ書き込みたい場合は、紙のサイズにあわせて見取り図だけを印刷する機能もあります。
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部屋は常に四角形をしているわけではあります。壁をクリックすると編集画面が表示されますが、「Split wall here」を選択するとクリックした場所に新たなパスが作成されます。Illustrator のようにパスを動かして独特な形の部屋を作ることもできます |
ページ右のパネルで見取り図の保存を行います。最大5つのデザインを保存することができるので、幾つかのバージョンを作ることも可能です |
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Floor Planner の価格表。Floor Plans の機能をそのまま別サイトで使えるビジネス向けのプランも幾つか用意されていますが、個人用、もしくは小規模であれば、無料もしくは Plus で十分 |
サイトのインタフェースはすべて英語ですが、見取り図の概要や、見取り図内にコメントを書き込むことができるキャプション機能などは、日本語を使うことができます。Floor Planner は有料版と無料版で異なるサービスを提供していますが、無料でも最大5つの見取り図を作成することができるので、自分の部屋やオフィスの見取り図を作成するには十分です。さらに多くの見取り図を作りたい場合や、作成した見取り図を3Dレンダリングしたいといった高度な機能を必要とするのであれば、有料版も検討してみると良いでしょう。こうした特化した機能をもったサービスは、いつも使いたいというものではありませんが、Floor Planner は知っておいても損はない素晴らしいサービスです。