Google先生と美術館デート

芸術とは素晴らしいものである。正直に言えば筆者のような俗物には芸術品の価値など分からないのだが、皆が素晴らしいと言うので素晴らしいのに違いない。

そんな芸術品の数々を自宅に居ながらにして、思うがまま堪能できるGoogleのプロジェクトがある。「Art Project powered by Google」である。

Art Project powered by Google

このプロジェクトでは、世界の名だたる美術館の作品を見ることができる。たとえば、表示されているリストから「The State Hermitage Museum」を選択し、その右側の画像下にある「Explore the Museum」をクリックしてみよう。

エルミタージュ美術館のほかにもウフィツィ美術館やニューヨーク近代美術館、ゴッホ美術館など名だたる美術館が並ぶ

するとエルミタージュ美術館内が表示される。そう、言わばストリートビューの美術館版である。そのまま館内を歩き回ったり、作品の詳細を見たりできるのだ。

エルミタージュ美術館内

収蔵されている作品を、拡大して見られる点はバーチャルならでは。また、当然ながら利用は無料で、入場料は必要なし。

仕事で忙しい方も、旅行気分に浸りつつ、Google先生との芸術の秋を楽しんでみてはいかがだろうか。

鳴かぬなら……なんだったっけ? ホトトギス

さて本題。これまで本連載では、Google検索を便利に使うためのノウハウを紹介してきた。しかしそれは「検索キーワードがハッキリしている場合」の話が中心。

では肝心のキーワードを忘れてしまったり、おぼろげにしか覚えていない場合にはどうすればよいだろう。そんなときに役立つのがワイルドカード(*=アスタリスク)検索である。

ワイルドカードといえばトランプのジョーカーを思い浮かべる人もあるかもしれないが、その通り。任意のカード(語句)の役割を果たすという基本は一緒である。

ただしこちらのワイルドカードは1文字または1語に代わるわけではない。実例を見てみよう。たとえば「日本人が*な理由」と検索してみる。

「*」が1語にも1文にもなる

すると、「日本が外国人恐怖症な理由」「日本人がリスク管理下手な理由」「日本人が英語が苦手な理由」などが検索結果に表示される。ワイルドカードを使うことで、「日本人が~な理由」という文章が検索対象となったわけである。

とはいえ、ここでちょっと余談。「日本人が*な理由」では、気をきかせたGoogle先生が「日本人」と「日本」をあいまい検索として検索してくれたりしちゃうのである。より限定して検索するなら「"日本人が"*"な理由"」などと検索してみるのもいいだろう。

さて、もう一例として「日本一*な県」と検索してみよう。すると各県の日本一な事柄に関するページが検索結果となる。

日本一アレな県が検索結果に表示される

このように検索したいキーワードがはっきりしていない場合に、ワイルドカード検索が使えることもあるので覚えておいて損はない。

たとえば筆者も、「あれっ、ぼんぼり祭りが開催されるのは、湯乃…鷹、鷲、鷺…なんだっけ?」というときでも「湯乃*温泉」でばっちりだ(と思ったのですが、意外と検索されず、「"湯乃"*"温泉"」にしたらばっちりでした)。

さて、この検索を行うと、思いがけずおもしろそうなページが見つかり、ついつい余計なことに時間を使ってしまい、今回の原稿が遅れたり…することもあるので、ご利用は計画的に。